地デジによって何がもたらされるのか②？～地デジがもたらす問題～

2009年05月18日

地デジによって何がもたらされるのか②？～地デジがもたらす問題～

昨日の記事http://blog.trend-review.net/blog/2009/05/001144.htmlで、何のために地デジを導入するのか？を見てもらいました。
国民不在のまま進んでしまったのが、地デジなんですね。
以前に、
地上デジタルテレビ放送になるのは何で？　１　【地デジの問題点整理】http://blog.trend-review.net/blog/2009/01/000994.html
地上デジタルテレビ放送になるのは何で？　３　【地デジ問題の行方】http://blog.trend-review.net/blog/2009/01/000996.html
で、地デジの技術的問題や政治的問題、そして、その行方が論じられています。
そこで、今回は、地デジが引き起こす問題について、調べてみました。
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去る4月10日、政府は、経済危機対策として、地球温暖化対策の推進と、経済の活性化及び地上デジタル放送対応テレビの普及を図ることを目的に、省エネ効果の高い家電製品の購入に対して、様々な商品・サービスと交換可能な「エコポイント」を付与する事業を盛り込んだと発表しました。
たしかもう開始されましたね。
皆さんは、この発表をニュースでご存知だと思いますが、どう思われたでしょうか？
こんなことが、環境問題の解決に繋がるのでしょうか？
そもそも、地デジ対応テレビの普及がもたらす問題がここでは覆い隠されています。
その最大の問題は、地デジ対応機器の大量生産により発生する産業廃棄物、及び今後爆発的に大量廃棄されることになる、ブラウン管テレビはどうするのか？ということです。
ブラウン管テレビは、その約６０％がバリウム・ストロンチウム・鉛などを含むガラスであり、これまではきちんとリサイクルが実施されて来ました。
ところがもう、日本にはリサイクルをする工場はほとんどありません。
また、一時恰好の輸出先となっていた東南アジアでも、TVはすでに余剰気味で、現在ではバーゼル法の網の目を潜り抜けるため、〝資源を騙る廃家電〟と銘打って輸出されています。
その結果として、途上国の人々を苦しめているのは、リサイクルの途上で使われるシアン系薬剤や塩化水素などによる、重大な健康被害です。
笹川氏の言うところの“地デジマフィア”の私腹を肥やすための地デジ完全移行の裏で、苦しんでいるアジアの人々の存在と、日本でも大きな被害を招く要素を含んでいるこの現実をどのマスコミも全く放送しません。
日本国内では廃棄されたブラウン管を他のガラスと混ぜ、歩道用レンガの原料に使うことも検討されているらしいのですが、鉛を含むことから反対する意見も少なくありません。
スーパーのレジ袋削減がエコだという偽装エコロジーに洗脳され奔走するように、エコポイントを貯めるのがエコになるんだと洗脳されてしまっては、市場拡大を望む政府、金融資本家などに踊らされるだけで、その結果、さらに環境の悪化を招いてしまいます。
そして、その環境の悪化と同時に、人体破壊も進んでいきます。
これが、今世界中で行われようとしているのです。
市場拡大のため、国民不在のまま進められた、地デジ化によってもたらされるのは、さらなる環境破壊と人体破壊です。
これらの破壊の根本原因である、「市場拡大絶対」という狂った観念を廃しない限り、現状世界が抱える様々な問題は解決されません。