2008年08月13日
『アメリカの共和党と民主党』18・・・窮地に追い込まれ、矢継ぎ早にカードを繰り出す暴走国家へ(1/2)
年代 |
国際情勢 |
アメリカ情勢 |
共和党/民主党 |
1960 ~ 1970 年代 |
≪参照≫ ↓ 『アメリカの共和党と民主党』16/アメリカの『力の限界から多極路線』へ(1/2) 『アメリカの共和党と民主党』17/アメリカの『力の限界から多極路線』へ(2/2) |
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1981 | イラン・イラク戦争 | レーガン暗殺未遂 | 共和党レーガン大統領就任 |
1982 | メキシコ発の債務危機が他の途上国に波及 | 双子の赤字顕在化 | レーガノミックス実施 |
1983 | ベイルートの米国大使館爆破事件 | グレナダ侵攻 | |
1984 | ロス五輪開催 | レーガンドクトリン発表 | |
1985 | ゴルバチョフがソ連共産党書記長就任 | WINEP設立(ユダヤ系) | プラザ合意 |
1986 | リビア空爆 | ||
1987 | ブラックマンデー | 世界一の債務国となる | |
1988 | CSP設立(ユダヤ系) | レーガン大統領がソ連訪問 | |
1989 | ベルリンの壁崩壊 |
共和党ブッシュ大統領就任 マルタ会談(冷戦終結) パナマ侵攻 |
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1990 |
イラク軍がクウェートに侵攻 東西ドイツ統一 |
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1991 | エリツィンがロシア連邦大統領就任 | 湾岸戦争 | |
1992 | ロサンゼルス暴動 | ソマリア侵攻 |
『アメリカの共和党と民主党』16 ・・・アメリカの『力の限界から多極路線』へ(1/2)
『アメリカの共和党と民主党』17 ・・・アメリカの『力の限界から多極路線』へ(2/2)
とここまで見てきたように、アメリカは産業資本家の台頭⇒軍産複合体の強大化によって20世紀初頭には世界一の経済大国にのし上がったものの、その後の産業不振と米ソ冷戦構造の限界、さらには諸外国の復興によって、1960年頃から徐々に力の限界が顕在化し始める。そんな中、ニクソン・ケネディという二人の現実主義派の大統領の登場によって、一極覇権、あるいは米ソ二極対立から多極化路線への転換が図られることになった。
一方で、ウォール街を中心とした金融市場(金融資本家)の台頭もこの頃から始まっており(産業資本から金融資本への転換)、これらの勢力も当然ながら政界に大きな影響力を持つようになっていった。
このような状況下において、アメリカは以下の三枚の外交カードを駆使するようになっていく。
① 単独覇権主義(→戦争市場)
⇒戦争を引き起こすことで、軍需産業の利益拡大を図る。≪略奪≫
② 国際協調(多極)主義(→貿易市場)
⇒他国の市場へ介入し、自国のものを売りつける。(WTO、FTAなど)≪脅し≫
③ 米英(白人中心)主義(→金融市場)
⇒他国の金融市場へ参入し、他国の資本を騙し取るor掠め取る。≪騙し≫
これらは何れも自国の市場拡大のためのアメリカ流のやり方である。
行き詰まったアメリカが、上記三つのカードを使い分け、更なる市場拡大を図ろうとする様子を、レーガン大統領以降から現在に至るまでを、以下に見ていきたいと思います。
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