2020年12月16日
アイヌ=縄文ではない。シベリア系狩猟採集民が、縄文文化を受け入れてアイヌとなった。
日本人の起源について追求するとアイヌとは何者かというテーマにも突き当たる。彼らはいわゆる渡来人のもたらした弥生以前の文化を保持しており、アイヌこそが縄文との見方もある。しかし、そうではなく、アイヌはもともとはシベリア系の狩猟採集民で、のちに縄文と長く接する中でこれを受け入れていったものと思われる。
例えば、日本語とアイヌ語には確かに「似ている」と判断できる語彙がままありますが、身体部位を表す語などの「基礎語彙」100語、200語での比較では似ているとは言えない。また、文法骨格もかなり違っている。つまり、もともと別の言語、文化だったが、長い相互接触の中で互いに取り入れた語彙がままあるということと考えられる。