2013年06月18日
米国の圧力と戦後日本史26 ~TPP→グローバリズム・バブルの影で、共同体企業のネットワークが拡大していく~
1970年、「豊かさの実現」以降、根底的な大衆の私権活力は衰弱し続けてきました。さらに、2002年の収束不全、2008年のリーマンショック、2011年の311原発事故と、段階的に私権活力は衰弱し続けています。
これと連動するように、市場は縮小せざるを得ない状態に追い込まれていきますが、市場拡大を絶対命題とする政府・官僚は、政府に大量の国債を発行させ、市場に金をつぎ込んできました。それが、今や1000兆円にまで膨らんだ国債累積残高です。
また、市場の閉塞に対する突破口として、『グローバリズム』が提唱され、さらにそれが「逆らえない必然的な流れ」であるかのように喧伝され始めたのが、1990年代以降でした。各国政府による規制が否定され、各国の”市場”が繋がり一体化していきます。閉塞しかけていた市場は、新たな別の”市場”を発見する事で、何とか生きながらえてきました。
その意味で、「あらゆる貿易障壁を撤廃して、市場を一体化させ、さらに政府機能をその下に置こうとするTPP」は、1990年以降のグローバリズムの延長線上にある、必然的な帰結だということもできます。
つまり、
【大 衆】私権活力の衰弱→市場の衰退
【金貸し】グローバリズムの推進→市場の(強引な)拡大
この二つの潮流が進んでいく事になります。この矛盾する潮流は、どうなっていくのでしょうか?