2007年09月30日

世界の情勢[一国主義VS多極主義](2)

続編です。
・メールマガジン「RPEJournal ロシア政治経済ジャーナル No.471 2007/8/9号」
からの引用です。
▼わかること
 以上の事実からわかることを書いておきましょう。 

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1、ますます進む中ロ一体化 
  日本の仮想敵は中国一国。そして、中国の最新兵器は全部ロシア製。さらに、アメリカが中東を抑
 えた場合、中国はロシア・中央アジアから石油を買うしかなくなる。それで私は、「中ロを分断するの
 が日本の国益だ」と大昔から主張していました。日ロ関係がもっとも良好だった03年にはロシアは(
 中国より)日本とひっつきたがっていた。ところが、日本がウロウロしている間に、旧ソ連で(アメリカ
 企画による)カラー革命がドンドン起こった。それでロシアは、「しょうがない。中国は嫌いだけど、敵
 (アメリカ)の敵(中国)は味方(中国)だ」ということになった。
  さて、05年の合同軍事演習は、対台湾・アメリカ・日本を想定したもの。これは全部中国が資金を
 出し、ロシアに頼み込んでやってもらったのです。つまり、「台湾有事の際、干渉すればロシアも黙っ
 てない」とアメリカに思わせたかった。ところが今回は、「対NATO」になっている。これは何を意味す
 るか?ロシアは、「東欧MD配備」「旧ソ連諸国へのNATO拡大」を深刻にうけとめている。今回は、
 05年とは逆で「中国がロシアを助ける形」になっています。
 両国関係は、ロシアのギブ&ギブからギブ&テイクの関係に進化したのです。

 

2、中央アジアは中ロの影響圏に 
  中央アジアは、資源に恵まれ地政学的にも重要な場所。石油・ガスがたっぷりある。そして、北は
 ロシアに接し、東は中国に接している。アメリカはこの地域を非常に重視しています。それで、アフガ
 ン攻撃時、キルギスやウズベキスタンに米軍を駐留させてしまった。また、05年にはキルギスでチュ
 ューリップ革命を起こし、中央アジア民主化政策を進めていきました。米中ロが中央アジアを取り合
 っている。
  ところが、アメリカのカラー革命工作は、中央アジアの独裁者達を恐れさせます。彼らは「アメリカと
 付き合っていると、いつ革命起こされるかわかったもんじゃない!」「中国・ロシアは同じ独裁国家だ
 から、彼らとつきあおう!」と考えるようになった。中ロはSCOを強化し、中央アジア諸国をとりこみ
 ます。今回、中央アジア諸国が合同軍事演習に参加している。これは、これらの国々が、「アメリカ
 を捨てて中ロにつく」という意志を明確にしたということでしょう。


3、対NATO軍事ブロック出現の可能性
 
  ロシア軍の元トップも、SCOは「NATOに対抗する軍事ブロックに発展する可能性がある」として
 いる。で、SCOというと、中ロ・中央アジアだけではありません。インド・パキスタン・イラン・モンゴル
 が準加盟国。この4国が正式加盟国になれば?SCOには、世界経済を牽引するブリックスのうち
 中国・ロシア・インドがいる。さらに、ロシア・カザフスタン・ウズベキスタン・イランなどは資源大国。

      これが、反米・反NATO軍事ブロックを作れば?
 

 ▼米中一体化という幻想
  読者さんから時々、
  1、「米中は一体化しているのではないですか?」 
  2、「米中は一体化して日本支配をもくろんでいるのではないですか?」
  というおたよりをいただきます。中国の立場がわからないのですね。アメリカと仲がよく、なおかつ
  ロシアと軍事演習をする。「これは何だ?」というわけです。お答えします。
  
  まず、1、「米中は一体化しているのではないですか?」から。
  
  米中は現在利害が一致しているので、仲がよく見えるのです。両国の立場を見てみましょう。
  ●アメリカ
  アメリカは現在、ユーロで石油を売っているイラン、ルーブルで石油を売っているロシアと戦っていま  す。ここを突破できなければ、ドル体制が崩壊しアメリカは没落する。つまり、「天王山の戦い」の真   っ最中。ですから、中国・北朝鮮まで手がまわらない。じゃあどうするか?中国と仲よくするしかない  でしょう?
  
  ●中国
  1、漁夫の利を得る
  イラン・ロシアがアメリカと戦っている。この3国は疲弊しますが、中国は痛くも痒くもありません。
  2、中国は外資だより 
  米中関係が悪化すれば、アメリカ資本が逃げ出します。中国は外資に支えられてるのに、わざわ    ざ米中関係を悪化させ、米資本を追い出す理由もないでしょう。
  3、中国は時の利を得ている
  中国は、アメリカと戦争する必要がないのです。孫子のいうように、「戦わずして勝つのが上策」。
  なぜか?アメリカは、ライフサイクルで衰退期に入っている。中国は、今後繁栄していく。これは事
  実ですから仕方ありません。「アメリカの覇権が永遠につづく」といえば、ウソツキになってしまいま
  す。
  このような理由で、中国はアメリカとケンカする理由がないのです。
  
  次に、
  2、「米中は一体化して日本支配をもくろんでいるのではないですか?」について。
  まず、この論理のおかしさを指摘しておきましょう。
  アメリカは、既に日本を支配しているのに、どうして中国と日本をわかちあう必要があるのですか?   おかしいでしょう?米中は一体化してハワイ支配をもくろみますか?
  米中が一体化して動いて見えるのは、だいたい以下の事実があるからでしょう。
  ・北朝鮮問題で米中は一体化している・アメリカ下院本会議で慰安婦問題をめぐる対日非難決議    が採択されたこと・北朝鮮問題で米中は一体化している
  アメリカは、イラン・ロシア問題で忙しい。北朝鮮にかまっている暇がないので、中国に「北朝鮮を
  おとなしくさせておけ」とお願いしている。中国も既述の理由でアメリカと争いたくない。だから植民
  地の金正日に「おとなしくしろや!」と命令している。どこにも矛盾はありません。
  ・アメリカ下院本会議で慰安婦問題をめぐる対日非難決議が採択されたこと
  日本で「歴史見直し運動」が起こると、アメリカも困るのですよ。
  
  つまり、アメリカ・中国・韓国・北朝鮮は、「第2次大戦=日本が悪」ということで一致している。
  ですから、アメリカが中韓北の主張を支持するのは当然なのです。
  何はともあれ、一極主義と多極主義の戦いはつづいています。そして、アメリカ陣営の形成は日ご
  とに悪化している。日本はどうすればいいのでしょうか?
 

  以上、引用終わりです。

List    投稿者 hoop200 | 2007-09-30 | Posted in 未分類 | 2 Comments » 

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コメント2件

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