2007年09月22日

米国の医療保険会社が日本市場を狙う理由

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9月15日に「巨大化する医療保険会社~マネージド・ケアとは?」というタイトルで、京都大学名誉教授 本山美彦著の『姿なき占領ーアメリカの「対日洗脳工作」が完了する日』ビジネス社発行を紹介しましたが、今日はその続きを紹介したいと思います :o
今日はタイトルのように「米国の医療保険会社が日本市場を狙う理由」についてです。
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ちょっとおさらいから入ります。
前回、「HMO」「POS」「PPO」「FSS」というのを紹介しましたが、復習しておきます。
「HMO」:「会員制健康維持組織」。保険会社は医療機関と医師のネットワークを作る。ネットワーク外の医療機関には、保険会社は費用を負担しない。「ゲット・キーパー」と呼ばれる町の担当医が決められ、患者は常に、HMOの指示に従わねばならない。病院は毎月、保険会社からほぼ一定の額を受け取り、治療にかかる費用を決められた保険額内で賄うことになる。
「POS」:HMOを改良した組織。HMOに比べて会員による病院・医師の選択の幅が広いのが特徴だが、HMOと同じく、保険加入者には担当医が設定される。ネットワーク内の治療については、HMOと変わりはないが、ネットワーク外の治療も受けることができる。その場合は会員が一定額を自己負担しなければならない。
「PPO」:病院・医師のネットワークはあるが、担当医は設定されない。保険会社は病院に対して一定数の患者を保証し、病院は医療費の削減を約束する。PPOは2005年時点で、全米で1000弱あり、加入者は1億人強である。
「FFS」:出来高払い診療報酬支払方式。保険会社は病院・医師に対して、実際にかかったすべての費用を支払う制度である。FFSがもっとも割高の保険料。
ここからは「米国の医療保険会社が日本市場を狙う理由」について書きます。

1997年頃までは、FSSが大半であったが、その後、HMO、POS、PPOの割合が急増しており、97年にはFFSの割合が20%を下回った。

しかし、米国では、HMOはほぼ失敗した。保険でカバーできる範囲が著しく狭くなる傾向があるからである。その結果、かなりの割合で医療保険未加入者が存在し、その割合も増加の一方である。人口の15%強が医療保険未加入者である。これは、HMOの冷淡さが生み出したものである。ところが、本国で失敗したこの悪しきシステムを、米国の医療保険会社は、日本に導入すべく日本政府に圧力を加え続けているのである。

HMOでは治療内容が細かく決められているが、整合的でない場合が多い。もっとも基礎的な治療ですら保険の対象外になっていたりする。こうした弊害が目立ち、1997年以降、米国ではHMO規制論が強くなってきたのである。

いかに多くの病院と医師を、自己のマネージド・ケアのシステムに動員できるかが医療保険会社の競争力となる。そのためには、保険の加入者を増やさなければならない。そのためにも保険料を安くしなければならない。安くするために、医療機関側のコスト削減を迫る。医療機関側もコスト削減をするためには、患者を数多く紹介してくれる大手医療保険会社に頼らなければならない。医療分野で競争原理が働き、医療費の節約ができるという建前の下で、医療システムが壊れていく。

実際には、契約した保険内容では受信できない医療サービス分野が増え、保険の適用範囲が、保険会社ごとに異なるという不便さもあって、保険加入者が減少しているというのが米国医療保険の現状である。

日本では、政府管掌健康保険にせよ、共済保険にせよ、民間企業の健康組合保険にせよ、医療内容は同一であり、国民皆保険の制度は単一の制度のように機能している。

こうした状況下で、米国の大手医療保険会社が、医療保険が急成長しそうな日本市場を狙うようになったのである。

アメリカべったり小泉政権の構造改革にも医療改革があります。http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=157515
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List    投稿者 silkroad | 2007-09-22 | Posted in 未分類 | 1 Comment » 

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コメント1件

 footwear mbt | 2014.02.22 5:29

日本を守るのに右も左もない | マスコミって何?(5)~マスコミの歴史、戦後『テレビの出現』~

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