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共認収束への大転換⇒実現の時代へ(6)~特権階級の暴走と観念支配による滅亡の危機~

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’12年以降、いよいよ実現の時代に入りました。
 
人々が社会をどうする?を自ら考え、答えが欲しい、答えを出そうという気運が高まっています。
しかし、この気運はある一つの事象のみによってもたらされたものではありません。人類500万年の歴史の中で、約6000年続いた私権時代が’70年の貧困の消滅をもって終わりを迎えました。
そして今私たちは、その後100年をかけて新たな時代(私権原理→共認原理)に転換していくその大きな流れの中に生きているのです。
 
このシリーズの狙いは、まさに‘70年貧困の消滅に始まる共認収束の大潮流を謙虚に学び、近50年の状況を歴史段階的に読み解くことで、次代の新たな可能性の提示を試みるところにあります。
 
 
「共認収束への大転換⇒実現の時代へ」バックナンバー
(1)~起点となった’70年の大転換~ [1]
(2)~’90バブル崩壊→豊かさ期待の消滅~ [2]
(3)~‘02年収束不全によって生まれた当事者意識の高まり~ [3]
(4)~’02年、自我の終焉→加速する同類探索が課題収束を顕在化させた~ [4]
(5)~情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口~ [5]
 
 
今回の記事では、’02年に生起した課題収束の潮流によって人々が新たな可能性に向かう一方で、その足枷として大きな問題となってきた「特権階級の暴走」について扱います。
 


 
■ ’11年の震災→原発事故で露呈した特権階級の暴走
’11年に発生した3.11東日本大震災は、未だ記憶に新しいところですが、それによって引き起こされた原発事故は未曾有の事態となり、収束の目途は未だ全く立ってない状況にあります。相変わらずマスコミからはほとんど有益な情報は出てきませんが、事態は予断を許さない状況であることは間違いないようです。
 
<参考記事>
東電内部で、静かに始まっている「原発長期停止、火力発電増強」計画 [6]
『福島第一の悲劇は終わらない!』 ~原発作業員の語る真相~ [7]
福島第一原発4号機が「爆発する危険性」 3000万人に避難勧告、そして日本は終わる② [8]
 
 
そもそも震災前は、原発は最新の科学技術と莫大な研究費を投じた絶対安全なもの=「原発神話」なるものがあったはず。しかしその神話は、震災と共に崩れ去り、今やその「原発神話」を撒き散らした学者や官僚やマスコミは、誤魔化しと隠蔽に徹するのみ。
 
 
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※原発神話によって、日本には今や54基もの原発が存在しています!
 
 
これによって、国家の危険も顧みずに、ただ己の利権を貪るためだけに都合の良い観念(=原発神話)を撒き散らしていた特権階級の暴走(無能さ)が、白日の元にさらされることになりました。
※その莫大な利権構造はすでに明らかになっています。(参考:日本の原子力利権 ~政・官・産・学・マスコミの結託→暴走~ [9]
 
 
なぜこのような状況になってしまったのでしょうか。
 
 
私権時代より脈々と続く統合階級による観念支配
  

8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機 [10]より
文字を使った観念思考は私権時代に始まったが、それは、徴税や法律に代表されるように、主要には、国家の統合者が大衆を観念統合するためである。その後、庶民発の救い期待に応える宗教や、解脱欠乏に応える文芸も登場したが、僧侶や学者や文人など観念思考の専門家は、大半が統合階級の一員となってゆき、それら庶民発の解脱観念も、国家が大衆を観念統合するための道具の一つとして組み込まれていった。
その次の市場社会では、市場を支配する金貸しによって生み出された近代観念が、学校教育とマスコミを通じて末端にまで浸透する仕組みが出来上がり、一段と観念支配が進行してゆく。もちろん、ここでも、学者や文人やマスコミ人など観念思考の専門家は、大半が統合階級の一員である。

 
 
約6千年前に始まった私権時代以降、統合者は大衆を観念統合(=観念支配)することで国家を統合してきました。市場社会になると、大衆を観念支配するために近代観念が生み出されます。そして、上述の原発神話の土台となった科学技術も、その近代観念に導かれて進化してきたのです。
 
 

『科学はどこで道を誤ったのか?』(1)プロローグ~「科学技術は万能」という幻想を打ち砕いた福島原発災害~ [11]より
科学技術が肥大し暴走するのは、自我を原動力に現実を無視した観念の暴走以外にありえません。
そしてその観念の中身は、「人間が自然を支配する」という意識であり、ガリレオやベーコンやデカルトなどを代表とする近代思想に導かれたこの傲慢な観念パラダイムが、現在に至る科学技術の肥大・暴走を引き起こしているのです。

 
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加えて特権階級がここまで暴走し、無能化していくもう一つの理由があります。
 

実現論:序4(下) 大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち [12]より
彼らが無能化したのは、私権圧力が衰弱したからであり、従って、’90年代→’00年代→’10年代と時代が下がるにつれて顕著になっていくが、画然と無能化したのは、団塊の世代が各部局のトップの座について以降である。
彼らは、大半が貧困=本当の私権圧力を知らず、従って本当の目的意識を持ち合わせていない。彼らは、単なる試験制度発の「合格」という無機的な目的意識(もちろん、それは肉体的欠乏に根ざした本気の目的ではない)を植え付けられてひたすら試験勉強に励み、「特権」を手に入れた連中である。
(中略)
かくして、団塊世代がトップor幹部に就いた’00年以降、彼ら特権階級は、ひたすら与えられた特権を行使し、次第に「社会を動かし」「世論を動かし」ているという支配の快感に溺れてゆくようになって終った。
これは、権力の自家中毒であり、それは麻薬中毒よりももっと恐ろしい結果を社会にもたらすことになるが、もちろん彼らには、中毒患者であるという自覚はない。だから、止まらない。

 
 
■ 観念内容を誤れば滅亡する時代に入った
 
近代思想で観念支配される大衆。その近代思想を武器に暴走を続ける特権階級。そして年々閉塞していく社会状況。
ここまでを俯瞰して、今我々はどのような状況に置かれているのかを、しっかりと認識しておく必要があります。
 

8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機 [10]より
もともと人類の最先端機能は観念機能であるが、人類は物的制約を脱したことによって、ついに観念共認によって現実が動く、本来の観念統合の時代に入ったのである。
換言すれば、人類は長い前史を終えて、ようやく人類本来の歴史を刻んでゆく夜明けの時代を迎えたといえるだろう。
ただ、観念とは別に現実が動いていた時代なら、たとえ観念内容が間違っていても現実は崩壊しない。しかし、観念によって全てが動く時代になれば、観念内容を誤れば、人類は滅亡する。
近代観念に支配された結果、自我を暴走させ、その果てに地球破壊と経済破綻の瀬戸際に追い詰められた、現代の人類がまさにそれである。

実現論 序 共同体社会の実現に向けて [13]より
改めて周りを振り返ってみれば、たしかにかなり前から、国家も企業も家庭も全てが機能不全に陥っておかしくなっており、あらゆる面で人々の活力が衰弱してきている。しかも、その上に地球危機と経済危機が迫ってきている訳で、どうやらこの社会は、全面閉塞の果てに、遂に全面崩壊の危機に陥ったようである。
(中略)
いったい、何故こんなことになってしまったのか?
近代社会(=市場社会)は、民主主義や市場主義に代表される近代思想に導かれて発展してきた。
しかしその結果が、人類滅亡の危機だとしたら、この社会を導いてきた民主主義や市場主義などの近代思想が、根本的に誤っていたことになる。少なくとも、全面崩壊の危機から脱出できない現状は、近代思想がこの危機に対してまったく無効であることを示している。それも当然で、もともと市場社会を導いてきた近代思想こそがこの危機を生み出したのであって、その近代思想が答えを出せないのは必定だからである。

 
 
’70年貧困の消滅によって、観念によって全てが動く時代に入った。それは、言い換えれば観念内容を誤れば、人類は滅亡する時代に入ったということです。
その意味で現在の閉塞状況は、まさに「近代思想」という誤った観念に導かれた帰結であると言えるでしょう。
 
 
次回の記事では、その「近代思想」の問題の本質を明らかにし、その突破口を探っていきたいと思います。
 

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