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生命原理・生物原理から見た子育てについて~ヒトの同期行動の可能性~

ヒトの場合、多くの集団行動=同期運動(ボート競技での息の合った漕艇動作、ラインダンス、合唱など)が人との繋がりを強めて、大きな満足感を生むことが、実感的にも研究結果からも示されています。
(参考記事;シンクロすると心がつながる~同期運動の科学~ [1]

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画像引用 [3]有難う御座います

ヒトの同期機能は、他の生物より格段に発達しているようです。ヒトはこの同期を強め、仲間や自然との一体化をすることで充足を得ることを最大の活力源として生き延びてきたのです。

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■■『人類の同期機能』 [4]
〇人類における同期機能の格段の進化
人類は同期機能が格段に発達している。同類との同期行動においても、例えば二人三脚ができるのは人類だけであるように、息を合わせることができるのは人類だけである。また人類は同類だけでなく同類以外との同期行動(同期状態)が可能である。だからこそ馬と息を合わせて乗りこなすことができるし、さらにはブランコやトランポリンなど、非生物に対してもタイミングを計って同期し、振幅を増幅させることができる。
これらは、人類は同類との一体充足を最大の活力源として生き延びてきたこと。そして万物との一体化を同類との一体化を土台に、万物との一体化に可能性収束してきたことによる。

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このヒトにとって重要な同期回路。いろいろな同期行動、どうやって同期しているか?調べて見ると、非常に面白いのです。実は予測して同期しているのです。つまり、相手に合わせることで同期行動が出来るわけでは無いのです。相手と自分と双方向の動き無くしては実現出来ないのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■■■『話が合う』、『話が弾む』ってどんな状態?!~脳の同期状態とは~ [5]

脳には様々な機能があります。しかし一番大切な脳の機能を1つだけ挙げよと問われれば、私は躊躇せずに「先手を打つこと(予測して対処すること)」だと答えます。記憶という脳の機能も何のためにあるのかと言えば、その知識を未来に生かすためです。

「予測」は、野生の世界では、食料や外敵や繁殖などに備える機能をもちますが、ヒトでは社会文化やコミュニケーションを築く土壌にもなっています。

さらに『話が弾む』とか『気が合う』というのは、どういう状態なのかを調べた実験です。
気が合っている状態では、2人の脳の状態が同期して、脳活動の波長がぴったりと合っています。さらに調べると、話を聞いている相手の脳は、その話を聞くよりも、わずかに「前」に活動を始めることがわかります。これは意外な結果です。

なぜ波長が合うかと言えば、相手の脳の状態が聞き手にコピーされるからでしょう。本来ならば、聞き手のほうがわずかに遅れるはずです。コピーするまでの時間差があるからです。ところが、会話がかみ合えばかみ合うほど、聞き手の脳部位の一部は、話し手の脳よりも前に活動を始めます。順序が逆になるのです。その脳部位は「予測」に関連した場所です。つまり、相手がどんな内容を話すのかを事前に予想しながら、話を聞いているのです。

そして、その「予想が当たる」ことこそが、会話がポンポンと弾み、「気が合う」と感じる状態です。実際、実験に参加してくれた当人たちに質問をすると、予想する脳部位の活動が強ければ強いときほど、より気が合っていると感じていました。予想が的中することは重要です。予想が当たると気持ちがいい。「気が合う」ことは気持ちがいいものです。

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同期って相手を肯定的に受け入れた上で、主体的に動く(同じ方向を見て予測しながら受発信する)。待っているだけでは無理なんですね。ヒトにとって、廻りと行動を合わせること(集団行動、息を合わせる、リズムを合わせる等々)の重要性。子育てにも頭に入れてきたい内容です。有難う御座いました。

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