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【日本の活力を再生する】“働く”をつくりなおす企業1

みなさん、こんにちは!
今回は、集団再生の可能性収束先である“企業”と深く結びついている“働く意識”の再生に向かっている企業を紹介します。

【なんのために働くのか】
「楽しい生活をしたい」「能力・個性を活かせる」「好んで苦労することはない」
次世代を担う社員たちの働く意識は、低下しつつある。
(参考:平成31年度 新入社員「働くことの意識」調査結果https://www.jpc-net.jp/research/detail/002741.html [1]

福利厚生、ノー残業、休暇所得。。。
企業選択の基準が、なんのために働くのかではなく、どんなサービスを受けられる企業なのか、になっているのが、「いま」なんです。

【会社はだれのモノ?】
企業、とりわけ経営者は沢山のサービスを労働者に与え、
何とか働いてもらおうと頭をつかっています。

ここでみなさんに聞きたいことがひとつ。
そもそも、会社は誰のモノなのかご存じでしょうか?
経営者?労働者?いえ、株主のモノなのです。

≪資本家(株主)と経営者の関係は、金を出資し経営に意見する・配当を出すという関係で、もし、会社を投機対象だと見れば、儲かるところに金を出す→株を売って儲けるだけの関係でしかなく、そこには、当事者意識など全くありません。≫株式会社という会社形態は古いのでは? [2]

会社は、社員の働く活力づくりに悩む経営者のモノでも、汗を流し働く労働者のモノでもなく、
自分の利益のみ求める株主のものなのです。なんだかズレているような気がしますよね。

しかし、このズレにこそ、可能性を見出した企業があります。それを紹介していきましょう。

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【日本レーザーの全員株主https://business.nikkei.com/atcl/report/15/280921/100400044/ [3]
≪日本レーザーにとって最大の転機は2007年、親会社である日本電子から独立したことです。MEBO(Management and Employee Buyout=経営陣と社員による自社株買収)という手法で子会社の立場から脱しました。≫
≪なぜ、あえてMEBOに踏み切ったのかといえば、社員が満足し、輝く仕組みをつくるためです。≫
≪独立に当たっては、外部ファンドは一切入れず、自己資金と借入金だけでまかなうこととしました。ファンドを入れれば必ず「出口戦略」の問題が生じてしまうからです。私からすれば、株式公開、M&Aといった出口は不要でした。経営者だけてはなく、社員も株主になり「自分たちの会社」という意識を高めてほしかったためです。≫
≪MEBOを実現したことで社員は「日本レーザーは自分たちの会社だ」という意識を強く持ってくれるようになったと思います。何より、社員がほとんど辞めません。≫

セリオの全員株主https://www.serio.inc/about/message/#meboArea [4]
≪現行の株式会社制度のもとでは、会社の支配者は株主であり、場合によっては経営理念よりも株主の意向を重視する経営を行わねばならないこともありえます。我が社の「社員の幸福を実現する」という経営理念の実現に向けては、経営上完全に独立することが必要です。そのためにMEBOを実施し、自由に経営できるCo-owned company化を実現しました。≫
≪社員が経営に参加できるようになることでプロフィットシェアを実現しました。これは企業収益を社員に還元する制度であり、収益の配分も社員決定に委ねられます。当社では目先の利益ではなく、未来を見据え、新しいことへの挑戦に先行投資しています。≫

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経営者が、労働者が、自ら株主になるという体制をとったことで、
働く目的と企業の目的が重なってくるようになります。
企業と言う集団が第3者のモノではなく、自分たちのモノになっていくのです。

体制改革と共に、忘れてはいけないのが“働く意識”の改革。
さらに言えば、“働く”ことをどう捉えているかを、今一度、考え直す必要があると考えます。

次回記事では、そこを深堀りしていきます!

by johnson

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