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共同体社会の実現に向けて-17 ~実現論序5.破局後の経済は?その時、秩序は維持できるのか?(その2) ~ 国債暴落→リセット後の世界経済

みなさん、こんばんは。
前回は、実物経済をあらかじめ押さえておいたうえで日本国債を含む全世界の国債暴落を企て、貨幣経済を故意に破綻させて、自分たちをのぞく全人類を貧困に陥れようとしている金貸しの思惑を見てきました。
金貸し自ら、散々甘い汁を吸ってきた貨幣経済=賭場ですが、これが膨張しすぎて手に負えなくなってきたので、元手はキープしておいて店じまいし、新たな博打場を開こうぜ、ということですね。
そんなにうまく行くのでしょうか?
今回は、具体的に・かつ詳細に予測しながら、金貸しの思惑が実現するのかどうかを検証してゆきます。
まずは、いつものように応援よろしくお願いします。
ありがとうございます 😛

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第1回ビルダーバーグ会議。主要な金貸しが出席し、今も密かに行われるこの会議。何が議論されているのか?


【国債暴落→リセット後の世界経済】 [1]より引用してゆきます。

では、その場合、世界経済はどうなるのか?大胆に予測して見よう。米国債のデフォルトを皮切りに、世界中の国債が暴落すると、まずパニック買いや銀行取付騒ぎが始まり、デフォルトから1~2週間で預金封鎖が強行される(但し、ex月50万円までは引き出し可)。
国債暴落とは貨幣価値の暴落と同義であり、あらゆる物価が2倍→3倍→5倍と跳ね上がっていく。この超インフレ状態が、1~2ヶ月続くだろう。
この期間、旧貨幣価値の崩壊を目論む金貸しにとって重要なのは、紙幣が紙屑化すると人々に思わせることである。そのために物価が日毎に上昇してゆく超インフレが演出される。預金封鎖も紙幣を紙屑化するための一手段であり、それによって人々の貯金は霞のように消えてしまったも同然となる。

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取り付け騒ぎで大混乱

金貸し達が狙っているのは、現状の金融経済の崩壊。
そのために世界中の国債を暴落させ、紙幣を紙屑化しようとしているようです。
国債が暴落すると、その国の経済的信用は失墜するため、通貨もつられて暴落します。
日ごろ使用している通貨価値が見る見るうちに下落していくのを目の当たりにした国民や企業は、所有しているお金を少しでも早く実物に替えたくなります。
こうして銀行の預金引き出しが集中=取り付け騒ぎが起こるのです。また、取り付け騒ぎによる大混乱を抑止するため、金融機関や政府が預金封鎖することも大いに考えられます。                                  
ここで『預金封鎖も紙幣を紙屑化する一手段』とありますが、どういうことでしょうか?
実は、過去にも預金封鎖→通貨の無効化が行われたことがありました。それも、なんと日本でです。
                                        
                                
政府による預金封鎖 [2](Wikipediaより)
政府において、財政が破綻寸前になった場合、銀行預金などの国民の資産を把握して、資産に対して税金を掛けて政府収入にあてることで、破綻から免れようとすることがある。その際には、通貨切替などをした上で、旧通貨を無効にして旧通貨を金融機関に回収させる方法がとられることがあり、この場合にも預金封鎖が行われる。
                                        
日本では1946年の新円切替の際にこの方法が実施された。この預金封鎖においては第一封鎖預金と第二封鎖預金に分けられ、最終的に第二封鎖預金は切り捨てられる形となった。

                                        
なんと、新円への切替のために預金封鎖が行われていたのですね。今回の作戦にもこの手法が採られると考えられます。
また、こちらのサイトでは、戦後日本のハイパーインフレについて分析されていますので参考にしてください。
『経済が破綻したらどうなる?』1.~戦後日本のハイパーインフレ時はどうだったの?~ [3]
『経済が破綻したらどうなる?』2.~預金封鎖と新円切替:金融緊急措置の失敗~ [4]

そういう状況に追い込んでおいて、1~3ヶ月後に世界中で一斉に新紙幣が発行される。ここで、旧紙幣は新紙幣とは交換不可とすることで、旧紙幣は完全に紙クズになる。
(※新1:旧100といった低い交換比率でも、交換される限りは通貨単位が変わるだけ、つまり単なるデノミと同じで、それでは何も変わらない。)
交換不可とすることで、国債をはじめCDS債権etcあらゆる貸借関係は消滅する。
旧紙幣や旧国債の価値はゼロとなるが、企業の銀行借入や家計のローンetc全ての借金もゼロとなる。
同時に、新紙幣を配給する。たとえば、国民1人当たり100万円程度、企業には時価総額の1割相当が配給される。(この場合、国債価格が0になっただけではなく、株価も簿価/時価の比率まで下落するので、金融市場=博打場の住人たちはその金融資産のほとんどを失うことになる。)
 

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にぎやかな繁華街がこのような廃墟になってゆく?

紙幣が紙屑になるとは尋常ではありません。
金貸し達はどのような世界にしようとしているのでしょうか。
まず、デノミを採用した場合ですが、若干のタイムラグを伴いつつも貨幣価値と物の価値がほぼ平行して下がります。よって貧富の差は基本的には拡大しません。
先進国では既に物的豊かさが実現されているため、デノミを実行しても私権欠乏は衰弱したままとなり、消費は加速されず市場の再拡大は期待できないのです。             
これでは金貸し達の望みは叶えられません。
そこで彼らは、自らを除く万人を貧困化させ、市場全体をリセットする必要があると考えたのです。換言するなら『貧困の再生』ということです。 😈
この『貧困の再生』によって、ヒエラルキーを喪失した人々による私権闘争を再開させ、これを梃子にした市場の拡大を目論んでいるのでしょう。
現物を確保している金貸しが私権闘争を再開した大衆の上位に君臨する、暗黒の時代がやってくるということになります。 😈

これは、新紙幣によって金融経済(=国債経済)をリセットして、実物経済に再転換させ、それによって市場を延命させようとする計画だろう。
(18世紀初頭の実物経済の拡大から今日の金融経済の崩壊まで、概ね200年間かかっているので、金貸したちも新興国を足場に概ね200年くらいの延命は可能と読んでいるのだろう。)
この仕組みは、一見、金貸しもその資産を放棄したかのように見えるし、国民にも企業にもほぼ均等にお金を配るので、ある意味では共産主義的な政策のようにも見える。
しかし、旧紙幣資産や国債資産がリセットされても、土地や現物資産の所有権は従来のままであり、また株式価格は簿価レベルに低下するものの各企業における株式保有比率は変わらないので、金貸しは企業支配権をそのまま保持し続ける。つまり、土地や企業の所有権はそのまま存続する。
これは、あい変わらず持てるものが圧倒的に有利な仕組みである。

    

世界で最初の民営中央銀行であるイングランド銀行が設立されたのは1694年でした。
中央銀行はいわば『無から有(紙幣)を生み出す打ち出の小槌』であり、金貸しがこの様な重大な仕組みを作り出して以降、市場経済は実物の流通を主役にして、加速度的に全世界に拡大していきます。
今回の金貸しの作戦は、その頃の市場構造に戻そうという企てなのです。
ではここで、18世紀初頭の世界各地で実物経済が花開いた状況を概観してみましょう。

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●イギリス:相次ぐ戦争(1600年代は「対オランダ」1700年代は「対フランス」で、天文学的な国家借金を負った事を背景として、世界最初の民営中央銀行が成立。(この間ロスチャイルドが勢力拡大)。
「産業革命」は1760年代から1830年代までといわれるが、もともと盛んであった毛織物産業の技術革新が1730年代から繰り返され、その後「産業革命」として拡大し、貿易の拡大をはじめ、国際分業体制とも云える物財の供給体制を整えていった。

●フランス:全欧州に影響を与えたとされるフランス革命は1787年。その革命前夜の状況は、対外戦争出費、宮廷の浪費、先代からの累積債務などがかさみ、国家破産状態に至るほどで、金貸し連中がその存在基盤を確立した時期とも云える。そして、革命後は王政・旧体制が崩壊、封建的諸特権は撤廃され、中産階級(商人)中心の市場社会が花開くことになる。
                                        
                                        
●アメリカ:16世紀後半から1776年独立宣言まで、アメリカはイングランドを始めとした欧州諸国が北米大陸東部周辺を支配する植民地時代で、18世紀初頭まで「大西洋三角貿易」が活性化していた。『欧州から[繊維製品・ラム酒・武器]が西アフリカへ。西アフリカから[奴隷]が英領北米や西インド諸島へ。そこから[砂糖・綿]が欧州へ』と、海流に乗って物品が還流し、なかでも奴隷の一部は米大陸南部に輸出され、綿花のプランテーションで苦役を被るが、これが英国産業革命の基盤にもなった。
                                        
  
●日本:1603年江戸開府以来、幕藩体制が安定、耕地開発の大事業を通じて食糧増産と人口増加をもたらし、全国的な流通経済を発展させた。1600年代終盤には経済が急成長し元禄文化が花開く。この急成長は、農魚村に貨幣経済をも浸透させ、商品作物の栽培や上方漁法、瀬戸内の塩の量産体制などを整える。手工業では高級絹織物も作られるようになり、酒造業や有田や瀬戸の窯業も発展。18世紀には農村工業として問屋制家内工業が各地に勃興する様になる。
                                        
人と物の流れが活発になる中で、城下町・港町・宿場町など、様々な性格の都市が各地に生まれ、18世紀初頭の京都と大坂はともに40万人に近い人口を抱え、同時期の江戸は、人口100万人前後に達して世界最大の都市に成長した。
この様な経済の発展はまた、鉱山開発を推進し、金・銀・銅を大量に生産し、それと引き替えに海外から物資が大量に日本に入り込み、実物経済の活況を生む事になる。
                                  
                                       
金貸しは、このような18世紀初頭の実物経済の拡大を再開させようとしているのです。
さらに当時と今回が決定的に違うのは、『金貸し側の準備状況』にあります。
当時は成長してゆく実物経済と併走するように金貸しの勢力が増していったのに対して、今回は最初から資源や主要企業などが金貸しの手に落ちているところです。
18世紀に比べると、搾取効率は桁違いに高いってことですね。 😈
金貸しの思惑、いかがでしたか?恐ろしい企み ですね。
実現したとすると、僕達大衆が貧困層に叩き落されるだけでなく、世界中が大変な事態になりそうです。
たとえば、貨幣経済はリセットできても環境破壊や精神破壊はリセットされません。それどころか、これまでのこのような問題はそっくり残したまま、再開する市場と一緒に再拡大してゆくのです。
たまったもんではありませんね。
これはなんとかしないといけません。
何か穴はないのでしょうか?
次回はこのあたりを追及し、金貸しに一泡吹かせてみたいと思います
お楽しみに。ではさようなら。

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