9/18から類グループで始まった、なんでや劇場実現論序「共同体社会の実現に向けて」 [1]研修会。
前回は10/30開催のレポートを、5回に亘って紹介しました 
1.~原始人類集団のリーダーは、精霊信仰⇒祭祀を司る女であった~ [2]
2.~大衆の期待の変化に応じて統合力も変わってゆく~ [3]
3.~民の「お上捨象」と上の「民の生活第一」という日本人の特異な体質~ [4]
4.~東洋では共同体が残存していたがために教団支配にならなかった~ [5]
5.~影に隠れて暴走してきた金貸しの支配が明るみになった~ [6]
今回からは、第3回11/27に行われたなんでや劇場レポート [7]より、実現論「序2.私権時代から共認時代への大転換」第三節「必要なのは地に足をつけた共同体企業の建設」について参加者から出てきた疑問点や問題提起を元に追求し解明していきたいと思います
そこで出てきた問題提起は2つあります。
【1】重要なのは「共同体社会の構成単位=原点となる、集団=企業」とあるが、集団には家族もある。なぜ、家族ではなく、企業が共同体社会の原点となるのか?
【2】「今必要なのは、職場を共同体に作りかえること、企業の共同体化である」とあるが、共同体とは何か?
今週から2回に亘って【1】なぜ、家族ではなく、企業が共同体社会の原点となるのか?という疑問に答えていきたいと思います。今回は、一つの切り口として、【企業は闘争集団であり、家庭は生殖集団である。生殖集団と闘争集団の関係はどうなっているのか?】という疑問から考えていきます。これは婚姻論の領域であり、生殖を包摂した全集団論から考える必要があります。
そこで、第一に生物史を遡り生物がどのように雌雄分化し、集団を形成してきたのかを考えてみます
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①生物が雌雄分化したのも、集団を形成したのも、全ては外圧に適応するためである。
実際、雌雄に分化し、生殖過程は雌、闘争過程は雄という風に役割分担を進めた方がより適応力が高くなるので、雌雄に分化した系統の生物は雌雄の差別化をより推進する方向で進化してきた。
そして、雌雄が結びつくことではじめて集団が形成されるが、雌雄分化してすぐに集団が形成されたわけではない。
例えば、魚類では雌雄は交尾の時に一時的に接触するだけであり、一時的な雌雄関係ができるにすぎない。この段階では集団とは言い難いが、両性類~哺乳類へと進化するにつれて、雌雄が一緒にいる期間が長くなってゆき、雌雄が生涯に亙って一緒にいるようになる。
このように進化するにつれて、一時的な雌雄関係から集団が形成されるようになるが、集団を形成する核となっているのは雌雄の性引力である。
また、ほとんどの動物において、雄は雌と子供を守って闘うために存在している。つまり、生殖のための闘争という関係になっている。
とりわけ、哺乳類は一般に内雌外雄の集団編成を取っているが、これは外敵には闘争存在たる雄が対応し、その集団(雄たち)に守られて生殖存在たる雌と子供が存在するという、外圧に対する二段編成の構造(=同心円の構造)である。
この同心円構造は、生殖(集団)を守る闘争(集団)という関係を空間的に表すものであるが、ここでも雌雄の性引力が核となって集団が形成されている。
このように、外圧に適応するために生物は雌雄に分化し、雄は雌や子供を守るため=生殖のために闘争する。そして、雌雄の性引力によって集団が形成され、生殖集団を守る闘争集団という関係が形成される。
外圧に適応すると言えば、闘争第一というイメージで捉えがちだが、核にあるのは生殖であり、生殖のための闘争という関係なのである。
次に、さらに進化の進んだ原猿、真猿ではどのように集団が形成されたのかを考えてみました。
②原猿では、雄同士の性闘争の勝者(首雄)と雌同士の縄張り闘争の勝者(首雌)が結びつく両頭婚という婚姻様式となる(性闘争=縄張り闘争であるが、雄では雌を巡って争う性闘争の側面が強く、雌では縄張りを巡って争う縄張り闘争の側面が強い)。
この原猿集団は一匹の首雄と首雌とその子供という単体集団であるが、真猿になると、複数の雌雄から構成される集団が形成される。
真猿集団は闘争共認によって統合された闘争集団であるが、雌たちは、その闘争集団の中央に、あくまでも原猿と同じ生殖集団を形成し続ける。真猿の婚姻制も首雄集中婚が主流で、中央に首雄とメスたちと子供たち、その外側にオスたちという、絵に描いた様な内雌外雄の同心円の隊形を取る。
真猿が集団化したのは、外圧に適応するため=縄張りを確保するためである。
これは真猿集団のみんなの最大期待、とりわけ雌の期待が縄張り確保になったことに応えたためであり、だからこそ、闘争能力の強い首雄に群れの全ての雌が集中するという首雄集中婚になったのである。
このように、原点は生殖集団を守ることであったとしても、各時代・各集団の第一価値は、みんなの最大期待が何かによって決まる。みんなの最大期待が集団の統合軸となるのである。
以下に、参考となる投稿を紹介しますので、興味がある方はご覧下さい 
実現論塗り重ね板「生命原理・自然の摂理」リンク [8]
実現論塗り重ね板「生物の歴史(多細胞~)」リンク [9]
次回は、みんなの最大期待が集団の統合軸となるという視点を踏まえて、人類の婚姻史を再度、構造化した上で【なぜ、家族ではなく、企業が共同体社会の原点となるのか】の答えを出していきたいと思います 