2011年07月01日

国家とは何なのか?市場とは何なのか?

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こちらからお借りしました。 
 
3.11に端を発する福島第一原子力発電所の問題を契機に、社会全体で「事実はどうなっているのか、今後の日本をどうしていくのか」を自分達で考えていこうとしている人たちが増えている。
 
普段参加している勉強会(なんで屋サロン)においても、参加している学生達の意欲には目を見張るばかり。
今回の「日本を守るには右も左もない」では社会がどうなっているのか、国がどうなっていくのか、を考えるにあたって出てきた「そもそも国家とは何なのか。市場とは何なのか」を今回改めてみんなで追求したので是非読んで頂きたいと思う。
 
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●古代国家とは何か 
古代国家とは、乾燥化によって生きる場を追われた遊牧民族が(安定した生産を求めて)農耕民族を襲ったことに端を発し、そこから玉突き式に起きた戦争によって成立した集団統合の形態。いわゆる四大文明がその例。
  
私権を求めての集団闘争を統合する(押さえつける)には、武力(力の序列)で統合するしかない。力の序列を制度化したものが身分序列であり、それぞれの身分は生涯固定で次の代へと世襲されていく。被支配層は重い税を課され、支配層は被支配層から吸い上げ不労所得を手にする。
従って、私権拡大の可能性が支配層にしか無い。 
この時の奴隷身分は生きるのも辛い状況にさらされており、彼等の “救い期待”を(頭の中で)形にしたものが古代宗教(キリスト教・仏教etc)の始まりである。
 
参考
略奪闘争の開始と都市国家の成立
武力支配国家と古代宗教との関係?
  
○市場とは何か 
古代国家の周辺の遊牧民が私権拡大のために、古代国家の支配層から私権を掠め取ったことが始まり。
※例えば、ただの貝殻を「ある地方にしか存在しない希少な貝殻です。これを女性に差し上げればさぞ喜ばれることでしょう」と幻想価値を上乗せして売りつけた 
 
古代国家の支配層は不労所得を得て生活しており、外圧が著しく低下。結果、解脱先として性収束が強まり性市場が花開いた(浮気の横行)。
意中の相手を我が物にするべく、様々な貢物を贈った。それを利用したのが市場の原点である。
※現代も性が市場拡大の原動力となる点では共通している。
 
つまり市場では、幻想価値をどれだけ生み出せるか、つまりどれだけ相手を騙せるかが生命線となる。
 
参考
超国家・超市場論9 私権闘争の抜け道が、交換取引の場=市場である
[図解]市場の起源=価格格差の秘密とは?
 
○近代国家とは何か 
古代国家の頃に出来た市場は拡大を続け、やがて国が武力を行使するにも資本が必要になってくると、商人=金貸しは大きな力を持つようになり、その力は国王や教会を凌ぐまでになった。
※例えば十字軍遠征は、商人=金貸し達が儲けるため(他国から略奪してくるため)に国王や教会を唆して実現させた略奪戦争である。
 
更なる私権拡大(市場拡大)を求めた欧米の金貸し達もキリスト教の教え(寄付の勧め=蓄財の緩い禁止)によって私権拡大を阻まれていた。
そんな折、蓄財を認めるカルヴァン派が台頭するようになると商人たちは挙ってカルヴァン派へと鞍替えを行う。そしてついに商人=金貸し達は自らの私権拡大に都合の良い国を作るまでに至った(ネーデルランド建国)。
 
近代国家においては民主主義が標榜されており、(建前上は)身分序列から解放されており、「自由」や「権利」といった近代思想によって、私権拡大の可能性が全ての国民に開かれた。
 
やがてネーデルランド発の近代国家システムは英蘭戦争を経てイギリスへと渡り、イギリスから更にアメリカ建国、フランス革命へと拡がっていった。
 
参考
『近代国家の成立の歴史』7 商人が国家をつくる
「近代国家」を決定付けたアメリカ独立までの流れ
     
○古代国家と近代国家の違い 
1.市場規模
古代国家は私権拡大の可能性が一部の支配層にしかない=市場の当事者が少数に限られる。
対して近代国家は私権拡大の可能性が万人に開かれている=国民全てが市場の当事者。 
 
2.国家統合の仕方
古代国家では、力の原理を基盤とした身分序列を強制共認させることによって国家が統合されていた。
一方近代国家になると、民主主義によって(建前上は)身分序列から解放された。
しかし、民主主義や権利、自由といった思想が広まれば広まるほど、逆に国民全体が自らの手で何かを共認していくとうことは難しくなる。
これはそのまま国家統合が成り立たなくなるということと同義であるため、国家としては何がしかを半強制的にでも共認させる必要がある。言い方を変えればどんな内容であっても共認させられればそれで良い。だから、近代国家にとって共認形成機関であるマスコミが不可欠な存在となる。
また既に本能次元では共認させられないため、観念のみでどんな内容でも良いから共認させる必要があるので、騙し・偏向のオンパレードとなる。
参考
『近代国家成立の歴史』まとめ4 近代国家とマスコミと市場は一体不可分の存在 
 
○古代国家と近代国家の共通点とこれから 
元々“文字”は、甲骨文字=占いのため、楔形文字=徴税のため、のように国家統合の為に生まれた。
近代国家においても近代思想等“近代国家を維持するための思想・イデオロギー”は文字を介して広まってきた(アメリカ建国時の『コモンセンス』然り、フランス革命時の『第三身分とは何か』然り、今も続く『新聞』然り)。
特権階級の無能ぶりが露呈されるにつれ、国民の観念捨象は進行し、対面での(或いはごく僅かな言葉での)共認に軸足が置かれている。
これが一体何を意味するのか。今後の国家統合はどうなっていくのか。
 
今後も継続して追求していきたい。

List    投稿者 tibatosi | 2011-07-01 | Posted in 未分類 | 1 Comment » 

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コメント1件

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