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地震・原発を契機に人々の意識はどう変わるか?【5】:充足基調(女原理)から実現思考(肯定発の男原理)へ

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『希望』・・・津波による壊滅的な被害を受けた南三陸町にて、復興に向け開催されている「福興市」
画像はこちら [1]からお借りしました。
【1】:原発問題の本質は特権階級の無能と暴走 [2] 
【2】:次々と明るみに出る特権階級の暴走ぶり [3] 
【3】:試験エリートの無能とえげつなさ [4] 
【4】:特権階級の暴走は今後も続くか否か?(マスコミ支配との綱引き) [5]
 
の第5回です。
前回は、地震・原発事故を契機に、我々一般庶民の意識はどうなっているか?について考えてみました。
簡単にまとめると・・・
・原発問題は観念でしか捉えられない→考えても答えがみつからない→考えると暗くなる→意識的に捨象・拒絶(思考停止)
・しかし、地震も原発事故も本能を直撃する(生存に関わる)ゆえ、心の奥底でモヤモヤ蓄積→事実が知りたい(事実収束)

ここで、事実収束の潮流顕在化の大きな壁となっているのが、マスコミら特権階級による共認支配(情報操作・隠蔽)であり、その突破口は、我々庶民が「事実を発信・追求していく場、答えを考える場」の構築です。
これを受け、今回は、大きな不全を感じながらも問題を捨象・拒絶する人々の意識構造や、地震や原発事故を契機に事実を追求し答えを皆で考える・・・認識収束していく基盤は芽生えたのか?を、過去から現在の意識潮流の変化を振り返りつつ考えみたいと思います。
応援よろしくお願いします。


ここ数十年の人々の意識潮流を決する最も重要なターニングポイントは、1970年の「豊かさの実現」です。
るいネット [6]から引用します。

■潮流3:’70年、豊かさの実現と充足志向 [7]  
’70年、工業生産の発展によって、ほぼ貧困が消滅し、豊かさが実現された。この豊かさの実現=生存圧力の弛緩は、生物が経験したことのない全く新たな事態である。
(中略)
豊かさが実現され、生存圧力が弛緩すると、闘争の実現可能性よりも充足の実現可能性の方が大きいので、人々がそちらに向う結果、闘争よりも充足の方が価値が高くなる。つまり、闘争よりも充足の方が、挑戦よりも安定の方が大切になる。従って、闘争(仕事)志向や挑戦(創造)志向よりも、充足志向や安定志向の方が強くなる。
(中略)
この闘争から充足への基底的な価値転換を受けて、’60年安保闘争、’69年全共闘運動と続いた否定発の反体制運動は、’70年以降一気に衰退してゆく。そして、彼らもまた、安定したサラリーマン生活の中へと埋没していった。
(中略)
これは、豊かさの実現=生存圧力の弛緩に起因する、男原理主導から女原理主導への転換であるとも云える。

人類が生物史上初めて経験する「生存圧力の弛緩」・・・これにより「貧困からの脱出」のための男原理主導の闘争(例えば否定発の反体制運動=オレにもカネよこせ!)の意味は失われ、代わって女原理主導の充足・安定志向が主流となった・・・。
ここで重要なのは、底流に流れる否定から肯定(充足)への意識の大転換ではないかと思います。
これは、特に若い世代や女性に顕著ですが、何か問題が発生し、上手くいかない時に、まず「ダメだダメだ」と否定するのではなく、どうしたら上手くいくか?どうしたら“充足”できるか?と実現イメージをふくらませ、そのためにまず状況を肯定し、まずはありのままを受け止める・・・そして実現(充足)に向けて皆で考える・・・つまり、深いところで充足発の実現志向の時代に入ったと言えると思います。
但し、今回の原発問題や、リーマンショックに端を発する経済問題など、社会問題を解決するには事実を元に構築された新理論(観念)の追求が不可欠だし、考えても答えがみつからないからといって、取りあえず目先の充足で紛らわしていたのでは突破できません。
つまり、女原理の充足基調を失うことなく、いかに男原理(闘争・挑戦・創造)を再生できるか?が、ポイントとなります。
更にるいネット [6]より引用します。

■潮流9:経済破局を突き抜けてゆく充足・安定・保守の潮流 [8]  
これから始まる経済危機の本番は、間違いなく生存圧力を急上昇させ、改めて闘争・挑戦etcの実現可能性を広げる。従って、40年ぶりに男原理を復活させてゆく。
そのような状況下では、あるいは否定発の変革期待が強まり、「特権階級打倒」の声も昂まってゆくかもしれない。しかし、「特権階級打倒」では、否定体質の左翼や右翼しか集まらない。
何より、来たる経済破局において、’70年以来の充足→安定の潮流が、否定と破壊に反転すれば、社会は壊滅する。それでは、方向が逆である。我々はあくまでも充足発の共認収束の潮流に乗って、実現策を提起し続けるべきであろう。
(中略)
経済破局下においては、何よりも『食料の確保』『仕事の確保』etc実現能力が問われる。しかし、盲滅法に動くのは危険である。そこで、行動を導く道標が必要になる。
その時、初めて「どうする?」という根源的な当事者意識が生起し、みんなの期待に応えて、その答えを求める潮流=認識収束の潮流が生み出される。(新たな認識収束の潮流は、すでに若者の先端層に顕在化してきた。)
そこで求められるのは、経済危機を突き抜けてゆく確かな見通し=この危機を導き出した近代市場と近代思想を根底から突き抜け、乗り越えてゆく新理論である。
ここにおいて、’70年、生存圧力の弛緩によって生起した40年に及ぶ充足・安定志向(女原理)は、目前の危機を突破する新理論の実現期待を男原理に委ねることになる。 

ドル大暴落や中国バブルの崩壊などを契機に始まると思われる未曾有の経済破局→米中の秩序崩壊を契機に、約40年振りに生存圧力が上昇し、充足基調を土台とした男原理・・・闘争・挑戦の意識潮流が顕在化する。また、食や仕事を「どうする?」という根源的な当事者意識が認識収束の潮流を生み出していく・・・。
ところが、経済破局→世界大恐慌→秩序崩壊の本番を迎える前に、ある意味それらを上回るインパクトを持った事態・・・巨大地震・津波と原発事故に何の予告もなく突然巻き込まれたのが現在の日本人です。
これらは、期せずして生存圧力を上昇させ、「どうする?」という根源的当事者意識を生起させ、「何か自分にもできることはないか?」と、節電運動やボランティア活動に人々を向かわせています。
この状況で、果たして(マスコミの共認支配を超えて)男原理は再生されるのでしょうか?それとも、相変わらず闘争を避けて目先の充足に逃げ込むのでしょぅか?
           <‘70豊かさ実現>           <地震・原発事故>
否定発の男原理→→→→→→→→肯定発の女原理→→→→→→→→肯定発の男原理???
ヒントとなりそうな最近の事象を探してみました。
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■東日本大震災・・・被災地の現場から
※以下は、実際に被災地入りし、ボランティア活動を行なってきた知人の実感より。
・現地の人々は、想像していた以上に皆元気。震災も津波も「仕方ない」「国はあてにならない、自分達でがんばっていこう!」という空気。
・都会の人に期待するのは(物資は勿論だが)、とにかく“知恵” を出して欲しい。どうしたら復興できる?どうしたら元気が出る?
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※早稲田大学の西條氏と地元被災住民にて立ち上げた「ふんばろう東日本支援プロジェクト」 [9]は、行政に代わって「必要な物」を「必要な分」「必要とする被災地」へ届ける活動で実績を上げている。
写真はこちら [10]からお借りしました
■内閣不信任案に対する人々の意識
・「力を合わせて震災対策をやるべき時に政治家同士で何をやっているのだろう。家族を失い、財産を失った人たちがいまだにこうやって避難所にいる。政治家は私たちの話をほとんど聞きにも来ない。私たち被災者の気持ちは何も分かっていない
(<内閣不信任案>「被災地に目向けて」怒りとあきらめの声) [11]
・「国民の大半はすでに政治に期待していないし、自分たちの生活は自分たちで守らなければならないと思っている。」
(有権者「卑怯」「被災地バカに」「単なる延命」) [12]
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※内閣不信任決議案の提出について報じるニュース番組を食い入るように見つめる避難住民ら
写真はこちら [13]からお借りしました
■<復興>共同体を保守再生せよ [14] 
※現在の国を憂う一般の方のブログ「野に在って国家に尽くす」より
東北を中心として起こった今回の大震災の復興を、日本人らしさ、その集大成である日本の国柄を保守再生するチャンス にしたい。
(中略)
きっと多くの苦難が待ち構えていることだろう。
ふるさとを保守再生するために、歯を食いしばり地べたに這いつくばり、私達と共に頑張ろう。
その集大成が、日本という共同体の保守再生へと繋がって行くことを確信する。
野に在って国家に尽くそう。
■官僚や学者の変化・・・新たな勢力の登場
●原発事故における「想定外」は詭弁である [15]  
▼土木学会-詭弁を弄するな
 「想定外という言葉を使うとき,専門家としての言い訳や弁解であってはならない」。
「(福島第1原発を襲った)津波の規模は,これまでの想定を超えるものだった」(清水正孝・東電社長,3月13日会見),「今回の地震が,従来想定された津波の上限をはるかに超えるような大きな津波が(略)」(菅首相,3月12日会見)
――このほかにも,テレビなどに出演する「専門家」らが,連日のように「想定外」という言葉を使っている。
「想定外」を繰り返す東京電力や菅直人首相らに対し,土木分野の専門家らが苦言を呈したのである。
●福島原発事故についての緊急建言 [16]  
3月31日付で原子力安全委員長をつとめた佐藤一男氏、松浦祥二郎氏ら、わが国の原子力開発に深く関与した16人の専門家が発表した「福島原発事故についての緊急建言」が発表されました。貴重な提言になっていると思います。
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『福島原発事故についての緊急建言』
 はじめに、原子力の平和利用を先頭だって進めて来た者として、今回の事故を極めて遺憾に思うと同時に国民に深く陳謝いたします。
(中略)
 私達は、国を挙げた福島原発事故に対処する強力な体制を緊急に構築することを強く政府に求めるものである。
●NHK教育テレビ「ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2か月~」 [17]
 チェルノブイリなどの現地調査をするなどして、放射線医学総合研究所ついで厚生労働省の研究所(追記)で原発事故の研究をしていた木村真三さんは、今回の東京電力福島原発の事故に直面して、今こそ自分の研究が生きるチャンスだと考えていたところ、そうした研究調査を一切外部に発表することを禁止(追記:番組のナレーションでは「職場の幹部は自発的な調査をしないように指示」と言っています)されたことで辞表を出し、自主的に(あるいはNHKとの共同での)研究を開始・・・
(中略)
岡野さんと木村さんそれに京都大学、広島大学、長崎大学の放射線観測、放射線医学を専門とする科学者の方々がネットワークを作り、震災の3日後から放射能の測定を始め汚染地図を作成してきた・・・
■女性の結婚願望の上昇  
※参考「独身男は注目 大地震で結婚したい女性急増」 [18]
・東日本大震災依頼、女性の結婚願望が高まっている。
・一人暮らしに満足していたキャリアウーマンも、「誰かに守られたい」「不安を聞いて欲しい」「自分の安否を確認してくれる人がいないのは淋しい・・・」「一人ではどうにもならない」と、改めて根無し草ゆえの不安感を覚えると同時に、「守って欲しい」と男性への期待が高まっている。
・また、震災を契機に冷え込んだ夫婦のよりが戻った例も多いとのこと。
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画像はこちら [19]からお借りしました
■女子会ブーム 
・女の子同士での充足の場作り。各大学をネットワークした「エコ女子会」など社会系も。
・かつては「話しが面白い」「かっこいい」男子が話題の中心だったが、現在は、社会問題に取り組む男子や勉強に励む男子の評価がUP中とのこと。
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これらの事象から感じ取れるのは・・・
●「お上はあてにならない」「このままではどうにもならない・・・ヤバイ」 
⇒「ならば自分達で何とかするしかない!」「皆で知恵を出し合って突破していこう!」 
●「どうしたらいい? 
⇒突破口となる“知恵”が欲しい!・・・“認識収束”の萌芽? 
●女達の安心・充足の場の確保を男達に期待
⇒男女役割期待の上昇
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※笑顔で福興市に出店する子供達
画像はこちら [20]からお借りしました
「地震・原発を契機に人々の意識はどう変わるか?」・・・これらの事象より、経済破局→世界大恐慌→秩序崩壊を待たずして、根源的な当事者意識の生起に続き、実現思考(肯定発の男原理) の登場が早まったのは間違いないのではないかと思います。
そして、これはまさに、我々庶民が皆で「事実を発信・追求していく場、答えを考える場」を作って行けるチャンス でもあると言って良いと思います。
※次回の「地震・原発を契機に人々の意識はどう変わるか?」は、経済的視点にてアプローチしてみたいと思います。

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