2009年08月29日

民主党による改革は成功するのか?

8/30に迫った総選挙では民主党が圧勝し、民主党政権が誕生するとの観測が大勢を占めている。朝日新聞の予想では民主党の予測獲得議席は最大値で330。そもそも立候補者が330人だからである。つまり、全員当選の可能性もある、と言うことだ。
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今回の衆院選で民主党が圧勝するという前提の元、民主党による改革は成功するのか?を検証してみる。

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民主党が目指しているものは、政府自民党と官僚の癒着構造を打破することである。そのためには特別会計・一般会計のみならず、官僚支配の象徴であり、聖域とも言える特別会計も併せた207兆円の予算の総組み替えが必要、としている。
民主党は初年度9兆円、3年以内にこれらの1割、20兆円をカットし、福祉・医療・教育に派手なバラマキを行う、と明言している。向こう4年間の消費税UPはしない、としている以上、こうした大胆な削減案もしくは赤字国債の発行しかバラマキ手段はない。
これ以上の財政悪化をもたらす赤字国債発行を回避する最も効果的な歳出削減とはすなわち公務員を削減することだが、民主党の支持母体である自治労を始めとした労働組合利権団体がこれを許さないだろう。
実際、当初は「局長クラスに全員辞職願を書いてもらう」、など威勢の良い発言もあったが、社会保険庁の解体が中止されたり道路公団の廃止が凍結されるなど、さっそく支持母体の自治労の意向を受けた方針転換が観られる。
■1 左派路線からの転換は可能か
しかし、単独2/3を上回る320議席以上を獲得して民主党が衆議院を圧倒した場合、小沢代表代行・前代表は社民党との連立どころか、党内に巣くう左派切り崩し戦略に打って出る可能性がある。
小沢代表代行は国連中心主義を打ち出すなど左派との妥協によって党内結束を図ってきたが、元々、小沢の考えは根本的に民主党左派とは絶対に相容れない自主防衛であり、つまりは核武装を含めた日本の軍備増強・憲法改正を目指すものだからだ。
鳩山代表は東アジア共通通貨や外国人参政権、沖縄の中国への割譲など、左派が小躍りして喜びそうな政策を打ち出しているが、政策INDEXに書かれたこれらの内容は結局マニフェストには記載されなかった。
今後、党内最大派閥を形成する小沢代表代行の復権の過程で、これまでの支持母体となってきた自治労や日教組、民団などのイデオロギー・グループを一気に切り捨てることができれば、改革の方向性も一定見いだすことができるだろう。
民主党:従軍慰安婦問題、解決に向けて決意を表明 円副代表
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捏造史観を振りかざす左派グループの面々
こうした改革の成功の道筋が付けられれば、現状90円台半ばでもみ合っているドル円相場は、政権奪取直後から経済復活の期待から一時的に89円台に突入する局面も見られるものの、人気取りのためのバラマキ加熱は赤字国債のさらなる発行は、長期的には日本売りを招くだろう。
■2 世界経済破局の第2波を民主党政権は乗り切れるか
一方、世界経済の鍵を握る米経済はFRBによる大量の不良債権処理によって一時的に危機的な状況を脱したという見方が伝えられているが、そもそもの市場の飽和限界という構造的な問題には何ら対策が打たれていない。
早ければ2009年の秋にはさらに巨大な破局の波が訪れる可能性がある。これは単にバクチ経済の自滅的破綻ではなく、米経済の失速を受け蠢きだした国際金融資本家と欧州貴族勢力らによる暗闘であり、カタストロフィーの引き金は意図的に、最も効果的な(=最も悲惨な恐慌を引き起こす)タイミングで引かれるだろう。
そもそも日本の2大政党化はアメリカと経済界の意向を受け小沢が目指してきたものであり、保守従米路線では一致していた。鳩山・小沢内閣にとって左派路線の修正よりもさらに大きな、そして重大な方向転換は、こうした従米路線からの脱却である。
これに手が打たれなければ、あるいは党内の権力争いや旧イデオロギー勢力を小沢が黙らせることができなければ、この混乱を民主党政権が収拾出来る見込みは全くなく、残念ながらその可能性は非常に高い。
まずは、政権奪取直後の鳩山内閣の顔ぶれを見れば、この悪い予測シナリオの始まりであるか否かが分かるだろう。
■3 マスコミ支配に切り込めるか
さらに、民主党政権が権力の委譲によって麻薬中毒症状に陥った場合、反権力・特権階級のやりたい放題にNOを突きつけ議席を与えた大衆の失望はより深いものになり、もう一度揺り戻しが起こる。

潮流8:自民党は、なぜ見限られたか? – るいネット
こうして、’05年のマスコミを使ったやりたい放題の郵政選挙を経て、’09年、遂に「何が何でも自民を引きずり降ろせ」という脱自民(反特権)の潮流が顕現した。これまで好き放題に格差を拡大し、権力の乱用を繰り返してきた特権階級に対する大衆の怒りと不信と危機感こそ、自民党が見限られた理由である。その権力中毒を直せない限り、もはや永久に自民党に未来はない。この点は、次政権も同様で、彼らが、権力中毒に溺れる時、忽ち支持を失うことになる。

自民党は前回の郵政選挙からあっというまに支持を失い見限られたが、その詐欺的演出の張本人マスコミはいつの間にか民主党支持にすりより、猛烈な麻生叩きを行って恥じない。

しかし、何の反省もしない特権階級が生き残っている。この厚顔無恥な最後の特権階級こそ、今回の暴走をリードしてきたA級戦犯であるマスコミ人に他ならない。

民主党による官僚つぶしが成功した後、最後の本丸であるマスコミ特権に切り込めるか、それが最後の試金石であろう。

List    投稿者 taku | 2009-08-29 | Posted in 未分類 | 7 Comments » 

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コメント7件

 よく考えよう | 2010.02.14 11:49

進化した事業仕訳を

この所の鳩山内閣における責務を負うべき閣僚及び政務官のマニュフェスト実現について気弱な発現が気に掛る。事業丸投げを行う特殊法人等をあぶり出し、12兆円にも…

 !うにまろ!日記 | 2010.02.15 0:24

喪中日本人

平成 22 年は日本人には喪中の歳になった。
なんのことでもない。一般日本人一人ひとりがその行動の結果、今年平成 22 年を「喪中」にしたのだ。
政治的な…

 unimaro | 2010.02.15 0:37

お疲れ様です。
過去エントリにまでTBありがとうございました!!
女性の社会進出が多い社会は、自世代が駄目駄目になってきているようですね。
つか、女性が母親として育っていない社会と言い換えた方がよいですか。
男が駄目になっても女が大人としてしっかりしていればどうにかなっていたようですし、逆もどうにかなりそうです。
社会構成員達が「精神的子供のまま」の社会が今の世界的な傾向のようにも思えてしまいます。
人口がその許容量より断然増えてしまったのが、質より量社会にしてしまったのでしょうか。
いろいろな意味で国と国民の質を考えると、人口減が将来の国のためになると思いますし、さまざまな意味と長い意味で悪いことではないと思います。
そうでないと個々の質を上げることは難しいと思いますし。
今は皆さまの活躍のように少しでも許容量のある者たちを作りだし、引っ張っていく資質を有る者たちの資質を引き出していくのが最善ですね。
10人に1人でもごみを拾ったり席を譲ったりする者が出れば、少しは真似する者たちも出てくる、という要領ですね。
私も微々たる者ですが、皆さまの頑張りを糧に私なりに頑張ります。
皆さまのこれからより一層のご健勝を心から祈ります。
今後もどうかよろしくお願いいたします。

 たなま | 2010.02.16 16:47

最初はちょっと興味深いなと思いましたが、各論に移った今回あたりから疑問を感じますね。
このエントリは従来型の社会主義を提唱しているだけなんじゃないですか?
男女共同参画はその成果はともかく中国など社会主義国、共産圏などで手広く行われてましたし、中国などはその上で現在遅れてきた資本主義を謳歌しています。
つまりその逆をやるということ?
企業の共同体化がうまく行ってるといってもそれはこれまで私権拡張で成長してきた企業が資本を開放しているだけであって、このままデノミが継続して消費が落ち込んでいけばいずれは枯れる運命なのではないでしょうか。
遊びの衰退とか言いますが、みんな遊びたいんですよ。
でも遊べる余裕が無いだけ。
私権の拡張ということは、最終的には資本主義の放棄が目的なのではないですか?

 共同体・類グループの挑戦 | 2010.11.23 3:36

「充足発で活力再生」のヒント“キッズスキル”とは?【基礎編】

雅無乱です。 ~職場に充足・肯定視空間を創り出すのは喫緊の課題~ で書いた通り、まずは職場に充足・肯定視の空間を創り出すことが、これからの時代にその企業が…

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