
前稿の内容は、米金融機関を粉飾させて米国債を買わせているという話であり、言い換えれば現在の米国債価格そのものが粉飾でかろうじて維持されているということになる。
しかし、先日のなんでや劇場での議論を踏まえて言うと、ドル・米国債が暴落するか否かは、欧州貴族+中国・アラブ連合VS金貸し勢力の暗闘の中で、とりわけ前者の判断がドル・米国債を暴落させるのか否か、どちらになるのかによって決することになる。『国際戦略コラム』の5月17日の記事「米国覇権の盛衰」 [1]に重要な指摘がある。
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米国のストレステスト結果に対して、世界のエコノミスト達が懐疑的になっている。米国の苦しさを反映していることが分かるが、それを追認する会議が行われている。それはビルダーバーグ会議である。欧米の権力エリート(王侯貴族、軍人トップ、国家元首、政治家、金融トップ、多国籍企業オーナー、メディア、学術界など高度な影響力を持つ人物)による閉鎖的会議であり、参加者は所属機関とは無関係に自由に意見をのべ、そのミーティングで誰が何を言ったか口外を許さないルールで運営されている。このビルダーバーグ会議がギリシャで開催されている。この会議でのテーマが、今後の世界をどうするかである。
そして、その選択肢は2つであり、
1案としては世界を数十年間にわたる停滞と経済スランプする案(日本の失われた10年以上の経済的な停滞にすることを意味する)
2案としては、強烈だが短期の大恐慌にして、その後新しい継続可能な世界体制を作る案であり、ドル暴落で一時的に米国を極貧国にすることである。
の両案のどちらを選択するかを協議しているという。
会議者たちは、世界経済が回復しつつあるかの間違ったイメージを情報操作で行い、投資家たちを安心させ,株式市場に資金投下をさせたあとで数ヶ月後、株を一斉に売り払い、今一度株価を下落させることで、一般投資家たちに’甚大な損失を与え、経済的な苦しみを与える作業をすすめている、ということであり、現状の米政府とFRBが行っている作業であることが分かる。
そして、今起きている世界的株価上昇がこれであることを私は読者の皆さんに注意しているが、それを行っているとビルダーバーグ会議で欧米エリートは暴露しているのだ。2案を選択することに決まると、米国は未曾有の大恐慌に今後見舞われることが確実であり、1930年代の大恐慌のスケールを遥かに超える大型恐慌になるだろうことは確実な状況になっている。
この記述を前提にすれば、現在、欧州貴族+中国・アラブ連合VS金貸し勢力の間で、ドル・米国債を暴落させるか否かのせめぎ合っているということになる。しかも、事は複雑で、欧州貴族がドル暴落させようとしても、それと連合している中国は世界最大の米国債保有国である。簡単に「ドル暴落させる」という決断が下せない状態にあるのではないか。だから未だにドル・米国債が暴落していないのではないか。
(本郷猛)
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