
引き続き、『ロシア政治経済ジャーナル』 2009/5/30号「中国超ダメ論(現地から)」(北野幸伯氏) [1]から引用。出典は、中国在住のOJINという方の「アジアの街角から」 [2]というメルマガ。
いつも応援ありがとうございます。
5.もうひとつ豊富なものは軍事力!
中国は、空母艦隊を常備してハワイから東をアメリカ、西を中国で分割する?という計画で進んでいるようですが、空母?ーーーロシアとオーストラリアから鉄屑並みのスクラップ空母4隻を買い入れて、3隻はそのとおり鉄屑になり1隻だけがかろうじて使いものになりそうとか。
そんなことよりなにより、今でも激減している人民解放軍の入隊志願者が、一人っ子世代の爺っ子婆っ子でさらに志願者が減り、ーーー高齢者と爺っ子婆っ子ばかりの軍隊では、ものの役に立つんでしょうか?? 仮に役に立つとしても、しかし、軍隊というのは何も生産しない、ただの金食い虫なんですよね~~~
旧ソ連が崩壊したのも、アメリカとの軍拡競争に引き込まれて国家経済が破綻した、のが大きな要因でございます。ーーー中国の軍拡の先にあるものは??
「特に金食い虫の空母艦隊」なんぞを持とうものなら、国家経済に足枷をかける以外のなにものでもないでしょう。
6.器だけ見栄えが良くなっても中味は旧態依然のまま。
いま、中国のそこそこの都市へ行きますと、高層ビルが林立し、いかにも近代的なたたずまいになっているのに驚かされます。しかし、その高層ビルのどれか一つに登って地上を眺めてみると、一つの街区の、道路に面している場所にはビルが連なっていますが、そのビルの裏側、街区の広い中心部は、昔ながらの平屋のボロ家屋ばかりという状況に驚かれるのではないかと思います。===「張子の虎」
沿海部や、内陸部でも、都市はまあ張子の虎ではあっても近代的な装いの堂々たる威容を見せていますが、ちょっと農村部へ足を踏み入れてみれば、清朝の時代からほとんど変わっていないんじゃないのか?
ーーーそんな生活風景が延々と連なっています。
そんな農村が、中国の7割近くを占めているんです。中国はそういう国です。
その他にも、いちいち上げていけばキリがないほどの、様々な問題を内包しています。ーーー内側から眺めますとこんな感じで、とても北野先生の「中国も一極論」には肯くことはできないのですが、如何でございましょうか??
ただ、だからといってわたしたち日本人が安閑としていたのでは、いずれは超されるときがくる「かも」知れません。わたしは、1990年代の早い時期から、中国の改革開放の揺り戻しがあるのではないか、とする日本国内の中国未来論に対して、改革開放の流れが後戻りすることは絶対にあり得ない、
美味しいご飯が食べられてきれいな衣服が着られるようになった庶民の意識の変化は、どんな権力を以ってしても、もう止めることはできないーーー国民の支持が得られない政権は潰える、と、中国庶民の姿を見ながら主張してきました。そしてそれは現実となって、いま、世界中の人々が目の当たりにしている現在の情景になりました。
軍事力を支えるのは技術力であり、生産力である。
生産力は、バブル力、あるいは国民の生産活力(勤勉性)である。そして、バブルは全世界的に崩壊した。中国国民の生産活力が見てきた通りだとしたら、現在の中国の勢いは、国民の生産活力という土台なき「張子の虎」だと言えるのではないだろうか。
中国が「張子の虎」と言える理由はもう一つある。力の序列原理の衰弱である。
『るいネット』「アメリカはもはや張子の虎でしかない」 [3]からの引用。
(アメリカが)張子の虎であると言える理由は、もはや先進国では力の原理は通用しなくなっているにも関わらず、アメリカだけが見せかけの力の原理を頼みにしているという理由だ。根本的には力の原理が衰弱し、序列原理では統合できなくなってしまったという現実を捨象し、自らに都合の良い観念(自由と民主主義⇒強いアメリカ⇒テロとの戦い等)に安直に寄りすがってゴリ押しを図ろうとするという点では、偽者であり、実は張子の虎と言っていい。実効力のない偽者の観念に頼って侵略やゴリ押しを繰り返すから、世界中で反米意識や民族意識が高まるばかりである。本当に力の原理が通用するのなら、反米意識や民族意識などは力でねじ伏せることができるはずであり、力でゴリ押しをすればするほど、反発が出てくるというのは、もはやアメリカが張子の虎であることの証明であろう。
アメリカと同じことがそのまま中国にも当てはまる。力の原理の衰弱という現実を捨象して、力を行使しようとすれば世界中から総スカンをくらうことになる。力の原理の衰弱を直視すれば、武力行使はできない。いずれにしても、中国が武力を行使して、アメリカに代わって世界の覇権を握ることはないだろう。
(本郷猛)
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