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『国際金融機関どうなる?』18.~金貸しは固定相場の元、世界経済を成長させ、変動相場で一気に刈り取る~

短期金融市場を中心とした金貸しの暴走による「マネー経済=バクチ経済」は、サブプライムローンを発端として終に金融危機を引き起こしました。そして二度と同じ事が起こらないよう、世界各国では新たな為替制度が模索されています。では、投機筋を大暴れさせる事を可能にした固定相場制、変動相場制とは何だったのか?何が問題だったのか?そこをもう一度確認して金貸しを規制するにはどうしたら良いのかを探ってみたいと思います。

固定相場制とは?
外国為替相場が固定もしくはごく小幅に限定されている制度の事で、IMFが設定した平価の上下1%以内に維持する管理相場の事を言う。またの名をぺッグ制(peg→釘止め)。(例:1ドル=360円)ユーロも固定相場制のひとつ。

固定相場制のメリット
・自国の通貨を、他国の価値の高い通貨に固定するので、物価が安定する。
・為替が安定するので、貿易経済の見通しが立て易い。
・実態以上に通貨の価値が高くなる為、安定した経済成長を見込める。新興国に多い。
(金貸しにとっては)他国を早く成長させて、より多くの利益を回収出来る。
固定相場制のデメリット
・価値の高い通貨と固定する為、自国通貨の価値が実態とかけ離れてしまう。
・固定相場維持のために金利政策もその相手国に追随しなくてはならない。
金利の上げ下げ等の金融政策が自由にやりにくいので、投機に狙われやすい。
※特に後進国のドル固定相場は、実態とかけ離れてしまう事で、必ず崩壊に至る。

変動相場制とは?
固定相場制のように通貨を一定比率に固定せず、為替レートの決定をマーケットの需要と供給に委ねる為、毎日秒単位で為替相場が動く制度。フロート制ともいう。

変動相場制のメリット
・経済力の実態が為替に反映されるので、随時自動調整がかかる。
・他国の経済状況に左右されにくいので、金利政策がやりやすい。

変動相場制のデメリット
・自国通貨の変動で物価も変動するので、物価が不安定になる。
・為替が不安定になる為、通貨切り下げ等が起きた場合、世界経済への影響が大きい。
(金貸しにとっては)為替を動かすマネー経済で大金をせしめられる。 

こうして見ると固定相場も変動相場も一長一短があり、どちらが良いという訳でも無さそう。しかも金貸しからすると固定相場でも変動相場でもどちらでも稼げる構造があるのです 😈


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第一次大戦後、管理通貨制度により、為替が動かしやすくなった各国はそれぞれが経済不況から脱出しようと、独自に通貨の切り下げを行いました。この通貨の切り下げあいは各国の経済に大ダメージを与える結果となり、第2次世界大戦勃発のきっかけの一つになりました。結果、世界は壊滅状態に陥いります。 市場が回らないとお金を稼ぐ事がままならない金貸し達は、この状況を取り纏める為にブレトンウッズ体制と言われるドル=金本位制を中心とした固定相場制を導入。ドルの信用を金の裏づけによって高める事で、世界の貿易が安定して行えるようにドルを中心とする世界の通貨体制を組み替えました。

こうしてドル=金本位制の元、金貸しはドルをばら撒き続け、世界経済は安定的に発展を遂げます。しかし、基軸通貨の必然衰退構造によるアメリカ経済の衰退に加え、戦争費用の捻出等からドルは暴落の一途を辿りました。結局、アメリカは金=ドル本位制を維持するのが困難になり、金=ドル本位制を放棄。ドルのみでの固定相場制に転じますが、裏づけを無くしたドルはさらに安値更新を続け、世界の主要各国は固定相場制の維持が困難になり、変動相場制に移行しました。

変動相場制に移行する事により、今日1ドル100円だった物が120円になったりと、お金の価値が毎日変化、お金に商品価値が生まれるようになります。そしてこの固定相場制に比べて不安定な取引となる変動相場制の枠組みの中では、リスクヘッジ効果を高める為にデリバティブと言われる金融派生商品が急速に発達し、そのデリバティブを駆使する事によってお金儲けをしようとするヘッジファンドが誕生、「マネー経済」が活発化していきました。

このように固定相場制の下では、価値の高い通貨に固定させる事で経済力の弱い国も安定した成長が見込めます。一方、基軸通貨となる国の経済は必然的に衰退する構造をはらみます。ポンド、ドルを支配した金貸しはドルを基軸通貨とする事で大量の通貨を刷って金を儲け、他国を成長させます。そして固定相場が維持出来なくなる程に基軸通貨が衰退すると、今度は為替操作で他国を刈り取っていくのです。

実態とかけ離れる固定相場も×、金貸しに好き放題にされる変動相場も×。とすれば、金貸しを規制しつつ調整も出来る制度が必要です。その一つの事例として《通貨バスケット制》というシステムが現在注目されているそうです。ではその通貨バスケット制とはどんなシステムなのか?を明日は探って行きたいと思います。

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