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インフルエンザ騒動総括③~「特権階級=無能」という共認が広がっていく

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しかし、現在、猛威を振るっていようとも特権階級(政治家・官僚・マスコミ)による支配は遠くない将来崩壊する。彼らが無能そのものであることが白日の下に曝されるからだ。
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20~30年前までは政治家も官僚も確かに優秀だったし、マスコミは政府に対して真正面から反論していた。ところが、約10年前から政界も財界も官僚もマスコミも、みんな無能そのものに成り果てた。なんでこうなったのか?
⇒試験制度発の「合格」という無機的な目的意識⇒枠組みそのものを疑うという発想が極めて貧弱⇒既存の制度の枠組みの中で走り続けるしかない⇒制度によって与えられた権力行使・世論支配の快感⇒特権階級の自家中毒『るいネット』「特権階級の自家中毒」 [1]
この思考回路からは、日本の社会や民族をどうする?という発想は全く出てこない。
制度によって与えられた特権の中核は、官僚の裁量権である。3000年に亙る私権時代を通じて支配階級が握っていた権力であり、近代~現代でも同じである。その構造は、ほぼ100%の人間がひっかかるような法制度を作っておいて、その中で誰を捕まえるかは警察・検察の裁量権、つまり恣意的な判断次第である。刑法における交通違反然り、小沢秘書逮捕然りである(キズを持たない政治家はいない)。マスコミも同様に「編集権」という特権を盾に本来報道すべき事実を隠蔽し、思い通りに世論誘導している。
現在、最も怖ろしい問題は①大本営発表による大衆の洗脳と②日本の警察国家化である。
加えて、次の説も興味深い。『るいネット』「特権階級が自家中毒に走る必然構造~日本に愛着を持てない高学歴者達」 [2]
全社会的に勉強意欲が衰弱する中で、東大・京大生は脇目も振らず勉強してきた。当然イジメやシカトの対象となる。彼らは「今に見ておれ」と周りに対する憎しみ一色になる。彼らに民族意識などない。逆である。日本人に対して復讐したいのだ。かつて苛められた日本人を痛めつけることに快感を覚えているのだ。だから簡単に売国奴になるというのだ。
事例をもう一つ挙げる。霞ヶ関を流しているタクシー運転手が、乗車した官僚に「売上が下がって、このままでは生きていけない。どうにかしてほしい」と訴えたらしい。その官僚はなんと答えたか。「君は子供の頃勉強しなかったんだろ(だから自業自得だ)」。この傲慢さ、これが特権階級の姿である。
これが合格だけを目的とした詰め込み教育の末路である。しかし、ペーパーテストである以上、頭の出来が同じなら成果は勉強量に比例するので、スパルタ・詰め込み方式が勝つのも残念ながら事実である。その末路が、現在みられる特権階級の無能さと権力中毒である。今や、ペーパーテスト体制ではこういう人材しか生み出せないのだ。
市場の終焉とは、金貸し支配の終焉である。現在の特権階級、政治家・官僚・マスコミ支配もおそらく10年後には全面崩壊する。要は私権の終焉であり、私権獲得制度であるペーパーテスト体制も終焉を迎える。今後、大学や塾へ行く意味はあるのか?と疑問視する層がどんどん増えてくる。
●一方で、大衆の意識はどうなるか? 1970年以降の意識潮流を俯瞰すると、
’70年代~貧困の消滅に伴い私権が衰弱し始める。
’80年代~仲間収束の潮流(当時子供の間で流行ったイジメは、実は仲間が絶対化したことの表れ)。
’00年代~課題収束(大学生が授業に出る。資格志向。いずれの目先収束性が濃厚だが・・・)。
’08年~ 世界経済危機を契機に、本源収束が顕在化。例えば、農業への関心の高まり。もっと広範な大衆意識として「もったいない」という意識。近代200年間は金貸し支配・マスコミ支配によって不必要な物欲が肥大させられてきたが、物欲の縮小が顕在化したのだ。「もったいない」という意識はその表れで「これ以上の物的生産は要らない」ことの意思表示だ。
それに加えて、社会収束⇒認識収束の潮流。「世の中がおかしい」ことは既に誰の目に明らかである。しかも、世界経済危機は年を追うごとに深刻さを増してゆくからである。そこから「社会はどうなっている?」「社会の仕組みを摑みたい」、つまり答え欠乏が年々強まっていく。これが認識収束の潮流だ。
この本源収束・認識収束の潮流こそが、政・官・マスコミ一体となった大本営発表による世論(共認)支配を覆す最大の大衆的基盤である。
例えば、「今回のインフルエンザ騒動と休校命令は一体なんだったのか?」という不信感や反感はすぐさま顕在化しないにしても、中期的には自民党政権や大阪府橋下体制にはマイナスに働く。そして、政・官・マスコミが一体となった異常事態と無意味な対策が繰り返されるたびに、「日本のエリートはいかに無能か」が大衆の意識に徐々に刻み込まれていく。その意識はいずれ顕在化し、大衆共認となるのは間違いない。そして金貸し⇒特権階級支配は終焉の時を迎える。それはそんなに遠くない先の話である。それは5年後か、10年後の話である。
(本郷猛)
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