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世界経済危機の底流に、意識潮流の変化がある

自動車▼35%、家電▼30%をはじめとして国内市場の急縮小が続いている。それは物的生産に限らず教育産業をはじめとするサービス業にまで及んでいる。国内市場の急縮小はリーマンショックを引き金とする世界経済危機によって起こったものであるかのように言われるが、世界経済危機以前から、車も家電も国内需要は低迷していた。同じ構造がどの業界にもあると考えられる。その構造は何か?
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底流に意識潮流の変化がある。’08春頃から需要構造の変化が現われ、それが需要を引き下げているのではないか?
●市場(需要)の歴史を遡ってみる。
近代200年間、市場の麻薬で物欲が拡大し続けたが、’95年頃大転換を迎える。物欲の衰弱⇒「特に欲しいものはない」という意識や「もったいない」という節約意識の顕在化である。
物欲は衰弱したが収入が落ちたわけではない。そこでお金の使い道が資格や塾に向かいブーム化した。この資格バブル・教育バブルが世界経済危機に先行する’08年春から衰弱し始めた。
資格ブームが衰弱し始めたのは、体験的に「資格取っても意味がない」ことがわかってきたから。同様に塾ブームも「ブームに煽られて塾に行ってはみたものの、成績もやる気も上がらないので無駄」ということに気づいて衰弱し始めたと考えられる。
では、市場の麻薬に煽られ続けてきた消費者が利口になったのかと言えば、そうではない。何もすることがなくなって、お金の使い道がなくなり、ひたすら貯金に向かっている。40歳代以上の世代からすれば信じられないが、今は学生でさえ貯金をしている。
この大きな流れは、市場に煽られた欲望(物欲→塾・資格ブーム)の衰弱と捉えることができる。そして、今や何もすることがなくひたすら貯金に向かっている。実はこの意識潮流の変化が底流にあって、それが’08春から顕在化したからこそ、バブルは崩壊し世界大恐慌化したのだ。
●では、人々の意識は次は、どこに向かうのか?
大多数の意識潮流は今見た通りだが、先進層の意識は本源的活動(←社会の役に立ちたい)に向かっている。
1.まず農業志向
2.政府の補助金削減→低賃金政策で今は低迷しているが介護・福祉志向。真っ当な賃金さえ払えば拡大に向かう。
3.ピアノやバレエ・スポーツクラブといった習い事は衰弱する一方で、おっさんが近所の子供の草野球を指導するといった事例は増えている。
これらは土着的な活動(課題)と捉えることもできる。
現在、世界中の指導層は国民の財布の紐を緩めさせようと、あれやこれや経済対策を画策しているが、このような意識潮流の認識がないので効果は全くない。土着的・本源的な課題(活動)にお金を投入すれば需要は顕在化するはずである。
2008年10月28日の記事「国家紙幣の本当の意味~新しい社会的活動(仕事)の創出」 [1]で次のように述べた。

供給者の育成にお金を投入し、新しい仕事と活力源を生み出すことで、市場の軟着陸させ社会活力を再生する。これが国家紙幣発行の本当の意味であり、金融破綻⇒国有化はその絶好のチャンスなのである。

’09年初頭から政府紙幣論が耳目を集めるようになったが、単に政府紙幣を発行するだけでは国家の借金の増加スピードを若干落とすだけの効果しかない。肝心なのはその使い道である。最も有効な領域に政府紙幣を投入するにも、GDPなどの表面的な経済数値を追いかけているだけでは有効な答えは出ない。より底流にある人々の意識潮流を読み解くことが不可欠なのである。
(本郷猛)
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