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ネットの可能性~発信媒体として広まるのか?~

テレビ離れや新聞離れなどと言われるように、旧来のマスメディアの影響力は落ちてきている。例えば、視聴率や販売部数が低迷し、経営状態が悪化していることや、「あるある」などの捏造報道で非難を受けたりという事例からも、かつてほど注目されず、信用度も下がってきていると思われる。
 
一方それに代わるメディアとしてネットが注目されている。このブログでも、マスコミに代わる新たな共認形成の場としてネットの可能性を追求してきた。
 
しかし、人びとのネットを利用する目的が単なる娯楽だとしたら、テレビの代わりになるだけで、社会を変える実現基盤にはならない。
 
現在、人々のネットの利用状況はどうなっているのか?
ネットというインフラの登場によって、人々の答え欠乏や社会収束が顕在化する見込みはあるのだろうか?
 
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1、ネットの利用状況の推移
 
ネットの利用状況が過去(数年前)と比べてどのように変化しているか、見てみる。
 
○テレビ・新聞・ネットなどの視聴時間(2006~2008)
 http://www.gamenews.ne.jp/archives/2009/01/5102.html [1]
 
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メディア環境研究所による調査。
調査時期は2008年2月。東京・大阪・高知の三地区を対象。15~69歳の男女に対し調査票が計2186通送付され、1877通が回収。

 
06→08で、全体では5%ほどの視聴時間減少の傾向が見られる。
新聞や雑誌などの紙媒体が10%前後、テレビが約5%、ラジオにいたっては20%程度の視聴時間の減少が見られる。
一方ネットでは、PC接続が横ばい~やや減少で伸びが止まってきている様子。携帯からの接続は、全体の中での割合は低いが、06→08では11%→17.7%と拡大率は大きい。
 
 
○ネットの利用目的
総務省の通信利用動向調査
↓2007(H19)のデータhttp://www.soumu.go.jp/s-news/2008/pdf/080418_4_bt.pdf [2]
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↓下の2つは2003(H15)のデータhttp://www.soumu.go.jp/s-news/2004/pdf/040414_1_a.pdf [3]
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大半の利用がメール、ニュースやホームページ閲覧、商品の購入や取引、画像や音楽のダウンロード。このうち情報収集や取引は、ネットが無くてもできるものだ。つまり、利用目的の中心は便利さと娯楽であり、発信媒体としての使われ方はまだ少ないと言える。
 
 
2、なぜ双方向での利用は少ないのか?
 
様々な利用目的の中で特に注目したいのが、ホームページやブログの更新にどれくらい使われているかだ。
ネットは旧来の一方向のメディアとは異なり、誰もが双方向に発信できるという、新しいメディアの可能性が期待されている。では本来の?使われ方であるネットを使った発信活動はどの程度普及しているのか、その目安となると考えられる。
 
上記のグラフの2003年と2007年を比較してみる。
パソコンまたは携帯でホームページ・ブログを開設・更新するためにネットを利用する率をそれぞれ単純に合計して比較すると、03→07で8.6%→11.8%と増加している。約1割の人が何らかの発信をし出しているということだ。
もちろんブログという簡易な発信手段が急速に普及していることも後押ししているだろう。
 
但し利用率の大きさを見ると、利便性や娯楽としての使われ方と比べるとずっと少ない。さらにその中で事実探索したり旧メディアに代わって発信しようとしている層はまだまだ少数だと思われる。
 
 
◎ではなぜ利便性や娯楽という利用目的に比べ、事実探索や発信という使われ方はあまりされないのか?
 
社会中がガタガタでどうしたらいいか分からない状況の中で、人々は今までの価値観や制度に代わる新しい答えを(潜在的には誰もが)求めている。しかし答えを探そうとしても、そのような場所は見つからない。
それぞれに研究して発信している人もいるが、根本的に人々の収束不全に対する答えを提供できる人は殆どいないし、答え以前に議論する場所すらも見つからない。
 
また探しても答えが無いので、とりあえず不全を解消するための解脱行為(娯楽)に埋没してしまう。さらにネットはテレビよりも、より嗜好に合った解脱を選択できるため、テレビの視聴よりも思考停止度合いが進んでいる可能性がある。
 
その結果、双方向性の発信という使われ方がなかなか広まらないのではないだろうか。
 
 
3、ネットで事実収束、社会収束の欠乏を顕在化していくには?
 
では娯楽に流されず、ネットが新しいメディアとして機能していくためには何が必要なのか?
 
次のような課題が考えられる。
・本当のネットの使い方、ネットの可能性を伝えていくことが必要。そのためにはどうしたらいいか?
・追求の場に集客するには⇒追求の場の質、答えの質を高め、魅力的なものにするには?
・参加しやすい入口とは?メルマガなど敷居の低い媒体を広めるには?その営業活動の手法は?

 
これらの課題については今後とも追求していきたい。

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