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韓国危機

韓国ではウォン安から、3月危機説をはやしているインターネットの掲示板があるそうです。韓国ウォンは1ドル=1450ウォンと1年前に比べ40%以上も下げて暴落しましたが、中央銀行の韓国銀行とFRB(米連邦準備理事会)が最大300億ドルの通貨スワップ協定を結び、ようやく下げ止まりました。「 アイスランドのアジア版」と韓国経済があぶないと警告をする有識者もいます。
「韓国で3月危機説 政府は打ち消しに躍起」日経ネット 2008.12.05
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20081205AT2M0503705122008.html
 

韓国で来年3月末にかけて日系金融機関が融資を回収し、金融市場が流動性不足に陥るという「3月危機説」が浮上している。経済状況がウォン安など1997年の通貨危機時と似通っており、悲観論に敏感に反応しやすくなっている。
 韓国政府は5日、来年1―3月に返済期限を迎える日本からの借入金は全体の9%の約11億ドル(約1000億円)と説明したうえで、危機説について「まったく根拠がない」(姜万洙=カン・マンス=企画財政相)と否定。3月危機説をはやしているインターネットの掲示板にも反論を載せた。青瓦台(大統領府)も「国民の不安心理を利用した根拠のない危機説がつくられている」と表明。打ち消しに躍起だ。

なぜ韓国があぶないか、つづきはこちら をお願いします。


なぜ韓国があぶないか解説します。負の連鎖に陥っていることがわかります。
理由①【中央銀行が4年連続で赤字、国家予算に匹敵するほどの支援額
ウォン危機の底には、04年以来4年連続で赤字となり、資本割れが危惧されている中央銀行(韓国銀行)の苦境がある。03~05年にウォン高を抑えようと外為市場に介入、韓国銀行が通貨安定証券を発行して介入資金をまかない、その返済が年6兆~7兆ウォンに達して重圧となっている。政府と韓国銀行が金融市場の安定と不況克服に向け投入したか来年までに支援・供給すると決めた金額は計200兆ウォン(約12兆1952億円)に上ると集計されている。政府と韓国銀行の公表によると、来年までに供給または支援する規模は44兆ウォン、海外債務に対する支払保証を含むドル支援規模は151兆ウォンと集計された。これらを合わせると195兆ウォンで、ことしの政府予算(一般会計および特別会計含む)220兆ウォンの89%に達する。
理由②【韓国からのマネーの引き揚げ
 韓国国内では株式バブルと不動産バブルが発生していた。通貨が上昇し、株式や不動産価格が高騰しているのであるから、この時期の韓国は一見、景気が良いように見えた。じつは、この時期はいまだ世界的な金融バブルの真っ最中で、韓国に対しても膨大な投機マネー、フェイクマネー(レバレッジにより膨らまされた架空のマネー)が流れ込んでいたのだ。海外からなだれ込んだマネーはウォンの需要を拡大し、歪んだ通貨高を引き起こした。そしてウォンに両替されたマネーが株式市場と不動産市場に流れ込み、バブルを引き起こしていただけなのである。要するに韓国の07年までのウォン高は、必ずしも韓国の経済が好調だったためではなく、海外からの投機マネーに依存するところが多かったのである。韓国に投下されていた投機マネーについても、一斉に引き揚げが始まった。07年の外国人投資家による韓国への直接投資額は26億3000万ドル。対前年比で46.1%もの大幅な減少になってしまった。韓国への直接投資額が減少したのは、じつは05年から3年連続である。
理由③【韓国は外需依存型の国
 韓国の2007年の外需依存度は38.3%。中国(外需依存度37.43%)やドイツ(同40%)などと並び、外需依存国である。ちなみに日本の外需依存度は小さく、2007年の外需依存度は、日本が15.4%、イギリスが15.9%である。世界の消費が低迷するので、外需依存度の高い韓国は苦しくなる。
理由④【韓国は「純債務国」に転落
 韓国は2000年6月以降、一貫して日本と同様に対外債権が対外債務を上回る純債権国だった。だが韓国の経常収支が赤字化した結果、韓国の対外債権は減少し、同時に対外債務の増大が続いた。08年第2四半期末時点における韓国の純債権額は、わずかに27億1000万ドル。第1四半期末と比較して、100億ドルを超える減少である。第3四半期末の統計はまだ発表されていないが、韓国は今年の8月、もしくは9月に純債務国に転落した可能性がきわめて高い。純債務国ということは、要は海外への借金の額が貸付額よりも多いということ。そして韓国の対外債務は、基本的に外貨(とくにドル)建てである。最近の韓国ウォンの暴落は、韓国の対外債務のウォン建て額面を増大させ、韓国を刻一刻とデフォルト(債務不履行)へと追い込みつつある。
理由⑤【韓国は貿易赤字国に
 2008年7月の韓国の輸入物価上昇率は、対前年比で50.6%にも達したが、これは韓国がアジア通貨危機に苦しんでいた1998年2月以来の高水準である。輸入物価が上昇した結果、韓国は輸入金額の増加率が輸出のそれをつねに上回るようになり、恒常的な貿易赤字状態に陥ってしまった。08年の韓国の貿易収支(通関ベース)は、5月を除くすべての月において赤字である。基本的に、サムスン電子や現代自動車、現代重工業などに代表される韓国の輸出製造業のビジネスモデルは、「日本部品」のアッセンブル(組み立て)工場である。日本から資本財(鉄鋼材などの原材料や、部品など)の輸入がないことには、韓国の輸出製造業は成り立たない構造になっている。結果、必然的に韓国は日本に対して毎年、莫大な貿易赤字を献上しつづけている。2007年の韓国の貿易黒字総額150億ドル程度に対し、対日貿易赤字はなんと299億ドルにも達した。韓国は毎年毎年、懸命に日本に貿易赤字を貢ぎながら、輸出規模から見ると過小ともいえる、わずかな額の貿易黒字を稼ぎつづけていたのである。また資源国ではない韓国は、対日に加えて中東諸国に対しても大きな貿易赤字を献上しつづけている。原油を全面的に中東からの輸入に頼っている以上、当然ではあるのだが、この歪んだ構造をもつ韓国経済に対し、容赦なく資源高、エネルギー費高騰が襲い掛かってきた。
 以上は、韓国経済は崩壊寸前だ /三橋貴明(中小企業診断士兼作家)~Voice11月17日(月)を追記または省略化して引用しています。

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