- 日本を守るのに右も左もない - http://blog.nihon-syakai.net/blog -

マイクロクレジット~グラミン銀行~その三~

Posted By sodan On 2008年6月25日 @ 10:09 PM In 08.近現代史と金貸し | 4 Comments

もう少しマイクロクレジットについて突っ込んで見てみましょう。
なぜ、貧困層に貸して、貸し倒れにならないのか?返済率が高いのか?
システムはどうなっているのか?
この辺りの疑問を考察しているサイトをみつけたので紹介します。
その前にポチ・ポチ応援お願いします。


京大ユニセフクラブ機関誌 ユニトピア  例会前企画報告 「グラミン銀行のマイクロクレジット」 [1]より

・マイクロクレジット成功の秘訣
 一般に貧困者向けの少額融資は貸し倒れが多く、成功しないと考えられています。地主などが貸す場合の金利の異常な高さは、この貸し倒れのリスクに対応した物であると考えられます。このような状態を経済学では「情報の非対称性」による「逆選択」が発生している状態であると考えます。これは、貸し手は借り手に対する十分な情報を持っていない事から発生するものであり、決して地主と小作人の間にある権力関係から発生する搾取ではありません。また、高利貸しから借りたお金が返せずに土地を取られてしまった、といった話も聞いたことがあるでしょう。これも、「モラルハザード」の防止という観点から必要とされる当然の処遇です。その点について説明します。
 まず、「情報の非対称性」について説明します。一般にお金の貸し手は借り手に対する十分な情報を持っていないため、その人がまじめにこつこつと働いてお金を返そうとしているのか、一発でかいのを狙ってお金を返そうとしているのか区別することができません。前者を低リスクの借り手、後者を高リスクの借り手、と呼びます。そこでお金の貸し手は高リスクの借り手と低リスクの借り手の割合に応じた金利でお金を貸します。低リスクの借り手が多ければ金利は低くなりますし、高リスクの借り手が多ければ金利は高くなります。
次に、「モラルハザード」の説明をします。一般にお金を借りるときには「いついつまでに、これこれをやってお金を返します」という契約を結びます。しかし、借り手はお金を借りた後に気が変わって、急にリスクの高い事業を行おうとしたり、さぼって借金を踏み倒そうとするかもしれません。これを「モラルハザード」と呼び、効率性が損なわれます。これを防ぐために貸し手は借り手がお金を返せなかった場合を極端に恐れるような懲罰的な条件を付与します。お金が返せない場合に担保の土地を取り上げる、とかがこれに当たります。しかし、このような懲罰的な条件を課してお金を貸したとしても、天候不順や突然の事故などによって失敗する可能性を取り除くことはできません。まじめにやっても土地を取られてしまう可能性が高くなると、まじめにやっても割に合わなくなるので、借り手はますますさぼろうとするかもしれません。また、一般に小作農よりも自営農の方が生産性は高いので、小作人が増えすぎると効率性を損ないます。(かつて定期的に徳政令などが行われたのはそのためだと考えられます。)
 グラミンの利用しているグループ融資は、このやっかいなモラルハザードを防ぐためにも役立っています。村民同士が連帯責任を負っているために、相互にリスクの高い事業を行おうとするのを牽制し合うためです。やや面倒ですが、数式を使うと以下のようになります。
(後略)

市場原理の土俵では、
知らない相手に金を貸して、回収しようとすれば、踏み倒される可能性も有り、金利を高く設定せざるを得ない。
現在の日本人には、イメージしにくいのですが、
バングラデッシュでは、グラミン銀行が設立されるまでは、貧困層は、お金を高利貸しに借りるしかなく、高い利息を払うためだけに働かされ、収入を得るためにまた借りる。と言った死ぬまで高利貸しへ借金を払うためだけに生きるという奴隷のような状態でしかなかった(最後には、国際金融資本家たちが吸い上げるのですが)。
グラミン銀行のようなマイクロクレジットが増え、貧困(層)が消滅すれば、私権原理から共認原理への転換も早まるかも知れません。
いい面ばかりを挙げてきましたが、最後に、問題性もあげておきたいと思います。
一つには、金貸しにまつわる批判や中傷
All About [2] より

システムは万能ではない方では、その方法に批判的な人もいるといいます。「本来なら自ら立ち上がるべき貧困層をお金で支援してその力を奪ってしまった」という非難、「高い返済率は、でっち上げだ」という中傷、そして「物乞いをする人など、本当に救うべき人たちを救っていない」といった批判などです。

ウキペディア [3] より

物乞いなど他にも融資する対象の人間をカバーできていない点(これに対して近年新たな融資計画が行われつつある)、女性に重点を置いた融資であることにより結果として人身売買につながるおそれがあるなどの問題点を指摘する声もある。

そして、もう一つが
●マイクロクレジットvol.2 「世界に広がるマイクロクレジット借り手の半数が貧困を脱出 」 [4]より

  ヒラリー・クリントンは80年代、夫がアーカンソー州知事だった頃から、グラミン銀行のムハマド・ユヌス総裁と親交を持っていた。

 

「貧困撲滅のためにマイクロクレジットを最大限生かすべき」と主張し、このことを各国の政策決定者に訴えているのが、米国NGOの「リザルツ」だ。ロビー活動を専門とするNGOで、日本、カナダ、英国、オーストラリアなどに支部がある。マイクロクレジットに対する理解を深めるため、代表のサム・デイリー・ハリス氏は自ら講演旅行をしたり、グラミン銀行とメディアの橋渡しを手がけている。

アメリカ、NGO、メディアの影がちらつくことだ。


Article printed from 日本を守るのに右も左もない: http://blog.nihon-syakai.net/blog

URL to article: http://blog.nihon-syakai.net/blog/2008/06/750.html

URLs in this post:

[1] 京大ユニセフクラブ機関誌 ユニトピア  例会前企画報告 「グラミン銀行のマイクロクレジット」: http://www.jca.apc.org/unicefclub/unitopia/2001/gramin.htm

[2] All About: http://allabout.co.jp/family/volunteer/closeup/CU20061016A/index3.htm

[3] ウキペディア: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E9%8A%80%E8%A1%8C

[4] ●マイクロクレジットvol.2 「世界に広がるマイクロクレジット借り手の半数が貧困を脱出 」: http://www.cafeglobe.com/news/gramin/index2.html

Copyright © 2014 日本を守るのに右も左もない. All rights reserved.