
MASAMUNEです 8) 。
さて今回も石油高騰の謎に迫りたいと思います
。
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2008年5月14日 田中 宇 「石油高騰の謎」のつづきです。 [1]
以下抜粋引用
▼投機筋と産油国が結託?
国際石油業界では、従来はエクソン、シェル、BPといった米英の石油会社(セブンシスターズ)が強かったが、今では米英の会社が持つ油田の総埋蔵量は、世界の全埋蔵量の10%を切っている。残りは、サウジアラビア、イラン、イラク、クウェート、マレーシアといったイスラム諸国、ベネズエラ、メキシコ、ブラジルなど中南米諸国や、ロシア、中央アジア諸国などの国有石油会社が持っている。
以前の記事 [2]に書いたように、今では「セブンシスターズ」といえば、米英の石油会社7社ではなく、ロシア、イラン、サウジ、中国、マレーシア、ブラジル、ベネズエラという、反米・非米的な7カ国の政府系石油会社を指している。世界の石油業界では、この「新セブンシスターズ」の石油利権の比率が高まっている。
最近では、中国やインド、ロシアなどの石油会社が、アフリカの産油国に対し、資金援助やインフラ整備などを行う代わりに石油開発の権利を取得している。アフリカ諸国にとっては、従来の欧米からの支援に比べ、人権や民主化についてうるさく言われないので、喜んで中国やインドやロシアの石油会社に利権を与え、欧米勢を追い出している。この政治メカニズムで取り引きされる石油の価格は、WTI相場よりはるかに安いはずである。
世界の石油供給者の中には、主な消費者である欧米の味方が減り、欧米に良い感情を持っていない勢力、高く売りつけてやれと思っている勢力が増えている。ブッシュのテロ戦争やイラク戦争の結果、世界的な反米感情の高まりで、アメリカ(欧米)に対する産油国の「悪意」は増大している。高く売りつけたい供給者が談合し、相場をつり上げたい市場関係者や米当局がこれに協力すれば、需給バランスを崩すことなく、価格の高騰を演出できる。
アメリカの石油輸入先の国別比率は、カナダ19%、メキシコ15%、サウジ11%、ナイジェリア10%、ベネズエラ10%となっている。このうち、カナダは対米善意性が比較的高いが、残りの国々は、自国の国営石油会社を通じて「アメリカに高く売りつけてやれ」と思っても不思議はない。
▼国際石油市場は二重価格制?
WTIの「国際石油価格」は1バレル100ドル以上だが、世界の毎日の石油売買のうち、どの程度の割合がこの高値で取り引きされているかは不明だ。アラブの産油国は昔から、イスラム諸国や非同盟の開発途上国に対し、安値で石油を売る傾向があった。
現在でも、サウジアラビアがイランに1バレル20ドルという国際価格の5分の1で原油を売っている。国際政治の「一般常識」としては、スンニ派で親米のサウジと、シーア派で反米のイランとは犬猿の仲で、サウジがイランに超安値で石油を売ることなど考えられない。しかし現実には、各王子が石油利権を分け与えられているサウジ王室の中には、反米的な王子もおり彼らは石油を安値で各地の反米イスラム勢力に売っている。イランもその一つらしい。
中南米では、ベネズエラのチャベス大統領が、周辺諸国に安値で石油を売り、反米の方に傾ける戦略を採っている。
欧米系の国々や日本、韓国など、アメリカ中心の覇権体制にぶら下がっている先進諸国は、法外に高いWTI価格で石油を買わざるを得ないが、その他の非米・反米の傾向がある国々では、政治的に設定されたもっと安い価格で石油を買える。特に米軍イラク侵攻後は、ロシアのプーチン政権やイランのアハマディネジャド政権、ベネズエラのチャベス政権などが共同し、政治的な石油安値販売の戦略を強化し、サウジや中国も巻き込んで、世界的な非米同盟を構築し、アメリカの覇権体制を壊すことを狙っている。
つまり世界の石油業界は、世界の多極化に賛成する国は1バレル20ドル程度の「非米価格」で、米英中心主義にぶら下がり続ける国は1バレル100ドルのWTI価格で石油を売る二重価格制になっている。おそらくWTIがいくら上がっても、非米価格には関係ない。原油の採掘原価は、多くの場合1バレル10ドル以下なので、20ドルで売れば利益は十分だ。
世界の石油取引のうち、どのくらいの量が非米価格で、どのくらいがWTIで売られているかはわからない。非米価格での石油取引は国家間の相対取引で、統計に全く出てこない。だが、すでに述べたように、世界の石油生産の大半を非米・反米諸国の国有石油会社が持っているのだから、少なくとも世界の石油取引の半分ぐらいは非米価格で売られている可能性がある。以前ベネズエラのチャベス大統領は「WTI価格で売買されている石油量は、世界の取引全量からみればごくわずかだ」と発言していた。
現在の石油価格は2重になっており、反米・非米的な国には安く取引され、アメリカ中心の覇権体制にぶら下がっている先進諸国は、法外に高いWTI価格で石油を買わされている。
つまり、反米・非米国に力をつけさせ相対的にアメリカを弱体化させつつ、先進国から法外な金を搾取するシステムが現状の石油市場ということである。あからさまな多極化戦略と言えよう。
また、
>「セブンシスターズ」という米英の石油会社7社の時代は終わり、ロシア、イラン、サウジ、中国、マレーシア、ブラジル、ベネズエラという、反米・非米的な7カ国「新セブンシスターズ」の石油利権の比率が高まっている。
と書かれており「セブンシスターズ」の影響力が少なくなってきているととれる記述もあるが、新セブンシスターズはもともと石油を採掘する金も技術ももっていなかったため金融資本家達により初期投資を受けた可能性は高く今でも裏で石油利権を支配していると考えた方が自然であろう。
つまり初期投資として新セブンシスターズに貸しつけ利息で儲けるという多極化戦略が裏で行われていると考えられる。
いずれにせよ多極化戦略が確実に行われているようである。