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『アメリカの共和党と民主党』8・・・アメリカ(人)の意識(3/3) :(~第二次大戦までの)共和党と民主党

『アメリカの共和党と民主党』6・・・アメリカ(人)の意識(1/3) :「排他意識」と「アメリカ価値観の絶対化」 [1]
『アメリカの共和党と民主党』7・・・アメリカ(人)の意識(2/3) :特殊性意識→ 孤立主義と膨張主義 [2] 
の続きです。
まず、ここまでの検証から、『アメリカ(人)の意識』には、以下の点が挙げられる。
★ 『排他意識』と『アメリカ価値観の絶対化
★ 『イギリス・ヨーロッパを価値的に否定』→『アメリカの特殊性意識
★ 『地理的予定説+アメリカの大義は世界の大義』→『孤立主義と膨張主義
今回は、このことと、ここまでのシリーズ全般から、第二次大戦頃までの、共和党と民主党の特徴を扱います
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■ まず、アメリカ史における政党の主流を俯瞰すれば、
南北戦争の1860年のリンカン当選以来、ニューディールの1932年のF・D・ローズベルトの当選までほぼ共和党の多数党の時代であった。
そして、1936年のローズベルト連合が形成され、広く低所得者層、都市大衆が民主党支持者になり、1932年の選挙戦以来から第二次大戦を背景にほぼ民主党の多数党の時代が到来した。
そして、1969年のニクソンそしてより顕著に’82年のレーガンから今のG・W・ブッシュに至るここ約30年ほどの間の共和党の変容で錯綜するが、
議会まで含めれば基本的には民主党が多数党を占める状況が‘90年頃まで続いた
そして、‘90年台後半頃から民主党の転換組の「新保守主義(ネオ・コンサーヴァティヴ=ネオコン)」と「キリスト教右派」を取り込んだ共和党が、’94年上下両院で多数党を占め、以降共和党の多数党時代が現在に至っている
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■次に、アメリカ市場の構造(と人種の構造)からアメリカ史を俯瞰すれば、
19世紀前半は、プランターと独立自営農民の農業利益を主体とし、農業主義を支柱とし、土地空間を求めて西へと外延的に拡大膨張し、農業国アメリカを確立した歴史であった。
19世紀後半は、工業利益を主体とし、産業主義を支柱とし、広大な土地空間を市場として求心的に内包統合し、世界一の工業国アメリカを確立した歴史であった。
19世紀末からは、「世界一の経済大国」に向かっていくと共に、都市対農民、資本対労働、アングロサクソン対新移民、プロテスタント対カトリックという、幾重にも重なり合った対立の時代であった。
19世紀末までは、西部の農民であることがリンカーンの「丸太小屋からホワイトハウスへ」の標語通りに、政治家としての立身に有利と思われた。
20世紀頃よりは、東部大都会の移民区域出身者であることが、少なくとも政治家としての最初の第一歩をはじめるには有利なことが多くなった。
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● 建国からニューディールに至るまでは、アメリカの意識は共和党に反映されている
冒頭で上げたアメリカ(人)の意識は、WASPを形成した「プロテスタントのカルヴァン派ピューリタンの分離派」を主流に、共和党に反映されている。
このことからも、ニューディールまでの共和党は、
膨張・拡大主義の反映から、北部→西部(一部東部)が基盤になる。
イギリス・ヨーロッパを価値的に否定する意識からは『孤立主義』であり、反ヨーロッパの裏返しとして『アジア主義』の面をもつ。
またそれ以上に、裏表にある孤立主義と膨張主義と、アメリカの大義=世界の大義の意識からみて『世界主義(世界的に価値観を染め上げる)』の面がある。
産業資本をもとに膨張・拡張してきたことから、もともと産業資本家であるロックフェラーとの繋がりも深いだろう。
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● 新しい移民受け入れの場としての民主党
移民国家アメリカにおいて、イギリスからの移民が主流を占めていたが、時代と共に変容する。
民主党は、伝統的に南部下層農民層を中心にしながらも、19世紀におけるタマニー・ホール(民主党政治団体)をはじめマシーン(政党の下部組織)を発達させ、都市を中心とする新移民の受け入れの場となり変容していった。
民主党は、共和党の精神に反する、カトリック、ユダヤ、都市労働者を取り入れていく。
そのことからも見て、南部→東部を基盤にしている。
また、カトリック・ユダヤの色合いがでてくるなかで、『親ヨーロッパ(イギリスなどプロテスタントを除くカトリック系=フランス・南欧など)』で、
ヨーロッパを対象にしているという意味で、『国際(=ヨーロッパ)主義』であり、『反アジア主義』の面をもつ。

鉄鋼、石油など主要産業はWASPに占められるなかで、遅れて移民してきてなりあがってきた移民が民主党に入り込んでいく面から、
産業資本より東部を中心にした金融資本の『経済系』の面がある。

その意味では、イギリスのロスチャイルド系金融資本とのつながりも深いのではないだろうか。
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『アメリカ(人)の意識』はここまでです。
3投稿に渡り長くなりましたが、読んでくれてありがとうございます 😀
このあと『アメリカの共和党と民主党』シリーズは、引き続き、第二次大戦以降~現在までを扱っていきます。
共和党と民主党が、第二次大戦以降の世界・国内の状況にどう影響され変容されていくか
そして、そのことを踏まえ、今後の日本はどうして行くべきか
を考えていきます
そのためにも、次の『アメリカの共和党と民主党』9は、
移民国家アメリカの人種の変遷』について、詳細に押さえてみます。
引き続き応援よろしくおねがいします 😉
参考書籍: 「アメリカとは何か」 斎藤 眞 著

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