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小沢一郎はなぜ自民党を割ったのか?

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小沢一郎については、前々から一つの疑問がある。
1990年代、なぜ小沢一郎は自民党を割ったのか?
現在の小沢の政治行動を解明する上で、これは不可欠の視点である。
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1989年に成立した第1次海部俊樹内閣では党幹事長に就任。選挙資金を集め、1990年の衆院選に勝利するなどから「剛腕」と称された。近い将来、自民党総裁→総理の座を約束されていたと言っても言い過ぎではない。にもかかわらず、1993年小沢が自民党を割ったのはなぜか?
それと絡んで、もう一つの疑問。
1990年代、なぜ社会党は小選挙区制度に賛成したのか?
1994年、羽田内閣時に衆議院選挙で小選挙区比例代表並立制(小選挙区300、比例代表?)が導入され、1996年の衆院選から実施された。小選挙区制度では当時の大政党自民党に有利で、社会党には不利な選挙制度であった。にもかかわらず、社会党が小選挙区制度に賛成したのはなぜか?
「2012年の黙示録」の書評『日本に忍び入るユダヤ』 [1](牛山火壱著 第一企画出版)からの引用。

平成3年(1991年)の春ごろから政局の動きがあわただしくなり、自民党からかなりの数の議員が脱党して新党をつくるという騒ぎになった。この台風の目は小沢一郎及び羽田孜議員が、後に新生党と命名される党派をつくるべく、相当数の議員を自民党から集めたことが発端となり、一方細川氏は前年に行なわれた参議院選挙において、日本新党なるものを旗揚げしていた。さらに別に武村正義は「さきがけ」なる新党をつくり、数名の自民党議員を集めていた。これらの動きは社会党、民社党、さらには公明党も巻き込んで大きな政界再編成の渦となり、遂に衆議院解散、総選挙となった。
選挙は7月18日に行なわれ、その結果自民党は健闘したけれども、過半数割れとなり、一方、新生党、さきがけ、日本新党、公明党、社会党及び民社党は野党7党連合をつくり、圧倒的議員数の自民党を差し置いて、この7党連合が細川護煕氏を中心にして、遂に政権を獲得するに至った。

この政界再編劇には外国の影が色濃く射し込んでいる。例えば、この政変劇の最中、エドモンド・ロスチャイルド及びデービッド・ロックフェラーが日本に来ている。しかも当時の米国大使アマコストは政治改革の中心人物小沢一郎とはなはだ密接な関係があったとされている。
そしてこの間に東京サミットに出席したクリントン・アメリカ大統領が、これら7党の主要人物をアメリカ大使館に呼んで大いに激励したといった植民地まがいのことも行なわれている。これらを透視すると、この政変劇には外国の影が極めて色濃いといわざるをえない。

二大政党の双方に自己の分身を入れ、これらを互いに争わせて全システムを撹乱し、一歩一歩自らの目的に近づける。彼らのこの行動哲学と戦術、戦略は彼らが侵入した処では必ず行なわれている。ただ密かに入っている彼らに誰も気づかず、ましてやその正反合政略にはまったく無関心なのである。
戦前(そして今日の日本の)国粋派と国際派、陸軍と海軍、政友党と民政党、右翼と左翼などなどは、その本は一つであった。だれもこれらにユダヤの影が入っているとは夢にも思わない。
今日の世界におけるユダヤ政略(双方に入って互いに争わせる)はよく見ると殆どあらゆる国際、国内騒乱に使われている。早い話が小沢一郎氏の二大政党論は完全にユダヤの誘導に落ちたもので、アメリカの二大政党制もその政治を操る為のものに過ぎない。彼らの民主、共和二大政党制は政治の瞞着(=ごまかし)に過ぎないのだ。米国政治は国民を愚弄する手の込んだ劇である。

金権政治の代名詞にまでなった自民党・田中派から独立した竹下登、金丸信のもとで、小沢一郎は急速に力をつけて行きます。やがて自民党を割って出て、みずから新生党を起こし、その後も政党の合従連衡の中心にいて日本の政界を揺さぶってきました。それだけの大胆な仕掛けを行なうためには莫大なカネを動かしているはずですが、その出所はアメリカのロックフェラーであると見られています。
要するに小沢一郎は、アメリカを支配するユダヤの手先となって、日本の政治・経済および民族精神の破壊のために働いている――というのがこの本(『日本に忍び入るユダヤ~恐るべき悪魔の計画とは何か』牛山火壱・著)の著者(ペンネームでしょう)の分析です。

この論考において、
①真っ当な政治体制扱いされる二大政党制が、実は両者の対立・拮抗を利用して国際金融資本が私服を肥やす方便であるという説は、注目に値する。
実際、国際金融資本は国家間の対立→戦争さえ商売のネタにして、両者に金を貸し付けて儲けてきた。対立を利用して儲けるのは彼らの常套手段である。
『反ロスチャイルド同盟』「中央銀行の誕生で国は支配される立場に」 [2]によれば、 

銀行家たちは、戦争の勝敗さえ自由に操れた。それぞれの国王に軍資金を提供していた銀行家たちは、裏で通じ合い、どちらの国に勝たせるかを決めることができた。もちろん、戦争が終わったあとに、より多くの利益を与えてくれる国に加担する。負ける側の国では、銀行家が権力者を金庫に案内して「もう軍資金がありません」と空っぽの内部を見せた。無からカネを生んでいる銀行では、もともと金庫に何も入っていないのにだ。

②この説によれば、小沢一郎が将来約束された自民党総裁の座を蹴ってまで新党を結成したのは、国際金融資本(ロックフェラー)→アメリカに指示に従ったということになる。社会党が自民党に有利なはずの小選挙区制に賛成したのも同じ理由ではないだろうか。その後社会党は凋落の一途を辿り、事実上解体され民主党に吸収されたに等しい。
また、小沢離党後の自民党の弱体化→対米抵抗力の衰弱によって、アメリカの日本支配が加速したことは事実であろう。1990年代生保・銀行支配~2007年郵政民営化と着々と日本の金融支配が進みつつある。「壊し屋」と異名をとる小沢の行動→政界再編が国際金融資本とアメリカにとって有利に働いたことは間違いない。
現在の小沢が未だ国際金融資本→アメリカの手先であるとは断言はできない。が、小沢がかつてアメリカの意図で動いてきた(可能性が高い)ことは、この間の小沢辞任問題を追求する上で不可欠の基礎認識であろう。
(本郷猛)

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