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バイオガソリンは環境にいいの?②~バイオガソリンが必要になった背景は?~

バイオガソリンがどうやってつくられているか?
わかってもらえたところで・・・
続いて②、なんでこのバイオガソリンが必要になったのか?
そんなこといわれなくても、環境にいいからでしょ 8) と思っている人、少なくないでしょう!
もちろん、そうなのですが、実態はどうなっているのか?
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今回のバイオガソリンを導入するに至った経緯は?
CO2のことといえばおなじみの、国際条約「京都議定書」。
日本は、1997年に締結された国際条約「京都議定書」において2008~2012年には1990年との対比で「温室効果ガス」の排出量を6%削減することとしています。
この目標を達成するために色々なルールがつくられました。
そのルールのなかで、今回、キーワードになってくるのが、
「カーボンニュートラル」という聞きなれない言葉です。
次は、このカーボンニュートラルにについて
簡単にいってしまうと、
植物の光合成によるCO2の吸収量と、植物由来の物質を廃棄する際のCO2の排出量が相殺されること。
大気中のCO2の増減に影響を与えないと考えられているため、そこから、カーボン・ニュートラルと呼んでいます。

つまり、バイオガソリンを使うことで発生するCO2のうち、バイオエタノールの3%分はカットできてしまうのです。
ところが、このカーボンニュートラルには・・・、
バイオエネルギーを製造する工程で発生するCO2は含まないのです
机上の話のような気がして仕方ないですよね~
ということで、バイオエタノールを入れた3.0%分、発生したCO2がカットすることができるなんてタテマエにしかすぎないのです。
そしてさらに・・・

バイオエタノールの発熱量はガソリンの60%程度なので、3%のバイオエタノールを混合すると、計算上は1.2%ほど燃費が落ちるそうだ。
つまり、3%のバイオエタノールを混合したからって、単純に3%ぶん二酸化炭素の排出量を抑えられるワケじゃなくて、燃費が落ちたぶんを考えると、実際には1%強から2%弱の効果しか望めないのだ。
きっこのブログ [1]より引用】

精製工場
【上:エタノール精製工場】
25日付のワシントン・ポスト紙は「トウモロコシはわれわれの問題を解決しない」という論文を掲載した。
 トウモロコシを原料にしたエタノールは、生産過程で大量の化石燃料を使用するため、新エネルギー創出は1ガロン当たり20%にとどまる。温室効果ガスの排出量も同量のガソリンを消費した場合より15%少ないだけだ。トウモロコシ原料よりも効率性が優れたブラジル産のサトウキビ原料エタノールも、増産で熱帯雨林が伐採されれば、結果として二酸化炭素排出量の増大を招くという。
iza温暖化対策“切り札”エタノール、効果に「? [2]」】

とここまででもわかるように、実際、カーボンニュートラルなんか、そううまくいくものじゃない
むしろ、普通に石油を使うよりもエネルギーを消費するし、森林が破壊されてしまうし
そのほかにも、この間もバイオエネルギーブームによって色々な事象が出てきています。
・バイオエネルギー先進国のブラジルでは、バイオエネルギーを使用することで、石油の依存率が02年で9% [3]まで低下することができました。しかし、これは一見、良いことのように見えますが、逆にバイオエネルギーの需要が多すぎて、熱帯雨林が伐採され、果樹園などがトウモロコシやサトウキビ等(バイオエタノールを製造するための作物)の畑へと(ブラジルがサトウキビだらけに!? [4])どんどん変わっている。
また、バイオエタノールの需要大によって物価上昇+食糧難 [2]と問題はエネルギー問題に留まらず、食糧問題にまで波及してしまっている。
そして他方では、遺伝子組換え食物の種子ビジネスが活性化 [5](これはこれから追求していく必要があるかと思います)
と、この記事のタイトルでもある
「バイオガソリンは環境にいいの?」
の答えは、
はっきりいって、
地球規模の問題で見たら全くいいものではない!といっても過言ではないでしょうか?
つまり、
「バイオガソリン」自体、目先の環境対策でしかない!

[6] [7] [8]